颯仁の節目
暖かい春の朝日に包まれて
一日がスタートした。
午前7時40分
颯仁(はやと)は元気に玄関を出た。
背中に朝日を受けて
友達との待ち合わせ場所へと走っていった。
身長170cmを越えたその背中を
見送った私は
安堵と幸せに包まれた
穏やかな気持ちに胸がいっぱいになった。
今日は颯仁の中学卒業式である。
高校はすでに
推薦入学での小さい頃からの憧れの高校へ
合格が決まっていた。
最後の通知表には
皆勤賞
学級委員長
野球部所属 中学生最後の長崎県大会第3位
英語検定 準2級
通知表の評価も5と4がしめた。
コツコツと真面目に努力してきた成果が
ここに
見事に表れた。
私は 一人誇らしかった。
やさしい気持ちにつつまれた。
今日は
仕事を優先にしてきた私は
会社を休業にしてきちんと休みを手に入れた。
私は心置きなく 颯仁の為に一日をつくった。
颯仁の卒業式に出席する時間が近づいてきた。
3月14日 晴天
鶯の鳴き声に包まれて
春爛漫の一日がスタートした。
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