摂食障害の娘へ  深夜の訪問

パールじゅんこ

2011年11月02日 06:50

午後9時10分
玄関のチャイムが鳴った。

お布団に入ろうとしている孫と
顔を見合わせた。

「 だあれ? こんな時間に・・ 」

私は自分のパジャマを見た。

う~~~~ん
ちょっと くたびれているなぁ

人前に出るようなパジャマじゃないなぁ・・・・。

しかし、主人は入浴中。
仕方がないので
孫を先頭に玄関に向かった。

玄関で、すりガラス越しに見えた人影に
孫はあわてた。

土間に飛び降り
きちんとそろえてあった靴を蹴散らし
サンダルを片足につっかけたまま
玄関の鍵をガチャガチャ開けようとした。

私も
その人影に即座に誰の訪問かがわかった。

孫のふっくらした小さな手にかわって
私が鍵のロックをはずした。

孫のはやる気持ちが
痛いほど伝わってきた。

玄関が開き、
孫の目の前には
孫の視線にあわせ、かがんだ婿の姿があった。

「 とんちゃん !! 」

わが子を包む親の・・  父親の視線は
誰でも同じである。

包み込むようなあたたかさを持っている。

優しい眼差しで屈み孫を見つめる婿の姿が
そこにあった。