摂食障害の娘へ  離婚に向かって

パールじゅんこ

2011年12月06日 06:27

死の淵を見てきた娘を 
 心穏やかに過ごさせてやりたい・・・・。


と思った私のもくろみは
意外な方向に進みだした。


「 お母さん あいつが離婚しよう と言い出した。」
「 うち 悲しくも 寂しくもないよ。」


娘が告げたのは
別居を提案してから間もなくの事だった。


娘は明るく穏やかに見えた。

家事全般が大好きな娘の作る晩御飯は
品数もバラエティに富み美味しかった。

しかし
心の中は誰にも見えない。

孫の娘に対する態度は一変して優しくなった。
「 ママ ただいま~~。 」
私と共に幼稚園から帰った孫の声も
家の奥まで聞こえるように高くなった。

 

二人の間で数日置きに
離婚の話が進んでいるようである。


この時期に・・・・

今の状態の娘に・・・・

離婚の話を告げた婿に私はあきれたが

今 この苦しみを抜けることが出来たなら
きっと
娘は救われる・・と考えた。


 婿の笑顔
 婿の優しい気配り
 婿のたくましさ

    は 私の娘 みぃには通用しなかった。

私は
心の中に「 この男では 娘はだめだ ! 」

はっきりわかったような気がした。


  娘の今の身体、 神経が
  どれほどのダメージを受けているかが
  まったく理解できていない婿。

  一人の人間が
  それも自分の妻と呼べる人間が
  生きるか 死ぬかの時に・・・。

  今
  こんな話を持ちかけなくても・・・・という
  腹立たしい思いに駆られる。


しかし
今がチャンスかな とも思える自分がいる。


婿との生活を断ち切ることができたら
娘の長い苦悩を終わらせることが出来る・・・
と考えた。



 12月を迎え
 相変わらず団地に暮らす婿。
 スパッと流れを変えてやれない自分にいらだちと不安が
 押し寄せてくる。



  そんなある夜、
  晩御飯前の孫に異変が起こった。


  チックが始まった。


  まだ乳幼児だった頃
  言葉も十分に発しない頃に
  娘と婿との口論が絶えない頃
  激しかった孫のチックが
  また   始まった。


孫には何も言わないが
自分の周りに何かが起ころうとしているのが
理解できるようである。


「 お母さん
    心配するといけないので黙っていたけど

  うち
    又 体がおかしい。

  倒れるかもしれんから・・・。 」


ストーブの前で頭を抱える娘。


私は 大きな間違いを起こしているのだろうか。


 「その話はしばらく待ちなさいよ。」
 と止めてやるべきだったのだろうか。



    又
    解らなくなった自分がいる・・・・。

    進んでは迷い
    進んでは悩む

    どうしようもない自分がいる・・・。