摂食障害の娘と共に 薬

パールじゅんこ

2012年03月24日 03:13

体調は?

事務仕事中に用件だけのメールをした。
返ってきたメールに気が気じゃなかった。

 
  あんまりよくないかな
  自分の体じゃないみたい。
  右足は紫に腫れあがったし、
  両手もジンジン感覚なし。
  ご飯はフォーク借りたけど
  手が痛くて使えなくて手づかみ

  あるものつかえ~~~

  あ、でも血尿は治まった


販売した中古船の請求書を作成して
私は時間をもらい病院に駆け付けた。


病院のベットに腰かけているみいの
パジャマの袖口から出ている両手が
紫に内出血して痛々しい。



3月16日(金)夜
結石による水腎症で入院したみいの体は
今までの入院にないような
薬による副作用で苦しめられている

高熱をおさえるため使用している抗生物質による
副作用で
初日から下痢が続いた。



3月17日(日) 早朝5時前
スマホを握りパソコンの前に座る私に
入院しているみいから電話がかかった。


聞き取れないような声で
  「 おかあさん ・・・・」
苦しい・・・と聞こえた私は慌てた。
  「 すぐ 行くから ! 」
パソコンのスイッチを切り立ち上がった。

  「 まって おかあさん・・・」
 
  「 看護師さんに連絡して・・・。
    みい ナースコールに届かん・・・。

    みいの部屋に来てもらって・・。」
 


電話をかけ
当直の看護師さんに要件を伝え
そっと主人に声をかけ一人で車を走らせた。

前を走るトラックがやたらとじれったい。
しかし
制限速度で走るトラックに
このトラックがいるから
事故を起こさずに病院まで着くことが出来る・・!と
自分に言い聞かせながら
10分の道のりを車を走らせる。


部屋に着くと
ベットに横たわった娘が
顔に手を当てたまま弱々しく声をかけた。

 「 来てくれたの ?
   大丈夫だよ・・」


下痢が続くみいは
ベット横のポータブルトイレで座り用を足した後
ベットに戻るため立ち上がり
そのはずみで頭を支えられなくなり
前につんのめり起き上がれなくなっていた。

一時間近い時間をかけ
這っていき
ベットの携帯に手を伸ばし私に連絡してきた。

ナースコールは
ベットの反対側に置かれていた。


私は始終ついていてあげることが出来ないことに
心を痛めた。


  9ミリX7ミリの結石は
  腎臓から下り
  左尿管結石となり止まった。

  かろうじて
  少量の尿が出ているのが救いだが
  左腎盂腎炎をおこしている

  再び
  白血級の異常増加
  血小板の異常減少
  となった。

  
  数多くある抗生物質の中で
  みいのい体に合うものはわずかであった。
  作用も認められるが
  副作用も承知の上投与するしかない。


  血小板の輸血は
  前回投与している後半にアレルギー反応を起こしたため
  今回は控え
  3月21日(水)赤血球の輸血を始めた。


  みいの血管は細く
  採血が非常に難しく
  看護師さんたちの至難の業が求められるようになった。

  採血のため
  15本にもわたって挑戦した針の痕は痛々しく
  注射針の痕から
  血が止まらずに
  にじみ出てきている。

  その両腕は内出血をおこし
  ひじから手首まで
  内出血をして茄子のような色になってしまった。

  みいは
  「 悪魔が乗り移っている。」と表現する。



  両手の指先は青白く
  ジンジンと痛みがあり
  右手は腫れあがっている。

  連日の抗生物質等の点滴により
  痩せ細ったみいの体に注ぎ込まれていく薬は
  足に溜まり
  太ももから下が
  これ以上皮膚が持たないというくらい
  腫れあがってしまっている。

  足の裏まで腫れあがり
  「 足の腫れがヒリヒリ。
    指先も冷えてヒリヒリ痛くて感覚がないよ。
    体がぼたもちの様に感じて眠れない。」

  と 訴える。


  こんな状態になっても
  なお気丈なみいの精神の強さに私は救われる。
  婿と離婚してから
  みいの口から出る言葉はすべてにおいて肯定的なのに
  救われる。


  みいの体が持ちますように。
  どうか
  持ちこたえてくれますようにと
 
  祈るしかない。