素敵な花束

パールじゅんこ

2014年02月02日 02:57


  

 バラとキンギョソウが
 玄関で
 素敵な香りを放っている。

 祝いの席で
 主人は姉たちや弟から還暦を祝ってもらい
 素敵な花束をいただいた。


 お正月気分が抜けない一月の終わりの日曜日に。




 私たち夫婦は
   人生の次のステージへと進んだ。


 長男として
   主人の両親を看取り 
 次女と初孫であるHAYATOと共に
   新しい四人家族をつくった。

 
 還暦を迎えた主人は
   来年の春 退職を迎える。


 私たち夫婦は
   のんびりと次のステージへと進んだ。

 
 のんびりと。


              


 朝食を終えた朝
 カーテンを開けると
 東の空にひときわ目立つ光が
 ちらちらと輝き揺れていた。

 我が家は一気に大騒動になった。

 「 なあに? あのすっごく明るい光は。」

 「 飛行機やろ。」

 「 UFO・・?」

 「 カメラ  カメラ! 」

 「 動いていないよ。  星だよ!」

 「 なんだ  明けの明星だね。」

 「 ユーフォーってなに?
   あけのみょうじょうってなに? 」
 
 

   午前6時50分
   白々と明けていく夜空から
   金星の輝きが消えていった。

   その翌日
   暗い東の空を見上げた。

   三日月とならんで光り輝く金星が
   夜明け前の東の空でランデブー。



その日の夜
私は二階の屋根裏部屋から
娘たちが子供のころに愛読していた図鑑を
二冊出してきた。

 == 講談社カラー科学大図鑑 ==
    太陽・月・わく星
    宇宙りょこう
 ( 昭和57年9月1日発行)

20数年ぶりに開いた図鑑は
我が家の団らんをにぎわせてくれた。

太陽の動きや
月や
たくさんの惑星が
魅力的に解説されていた。

私は
夢中で図鑑を覗き込んだ。


         

  ふむ  ふむ  ふむ

金星は400度以上あって
   とても人間が住めるところではない・・。


 
          


太陽まで
時速4kmで休まずに歩き続けると
4300年かかる。

 だ・・とすると

 小さなHAYATOとばあばがおやつをもって
 とことこ歩いていくと
 4400年くらいかかるはず・・

 みいママのワゴンRで40kmで進むと・・・
 430年

 じいじの愛車で時速160kmで進むと・・・
 約100年


      ふむ  ふむ   ふむ

 
 ・・・   ・・・  ・・・  ・・・


                  


私は
  娘たちを嫁がせて
  両親を看取った後は
  夫婦二人っきりで
  好きな旅行を楽しみ
  
  山登りにもチャレンジして
  好きな映画をたくさん観て
  趣味の世界を広げていこうと
密かに 年を取ることを楽しみにしていた。

しかし
 ちょっぴり横道にそれて
 愉快な新しい家族体制が整った。


ちょっぴり
  当初計画していた道を
  軌道修正していかなければならない。

それは
  楽しい日々であって欲しいと願う。

私たち家族は
主人の還暦という節目で
  新しいステージへと 一歩を踏み出した。




  神さま
    貴方たちが練りあげる我が家のシナリオを
      どうか
         お手柔らかに・・・。




    私の受けた人間ドッグの結果通知が届いた。

    「 胃に 多発性ポリーブがあります。
      精密検査を受けてください。」