2014年04月30日 08:15
3~4週間ほど前のことだった。
夕方 テレビ見ていた孫くんが言った。
「 ばあば 見て見て。
福岡だよ。
ばあば ここに行ったことある?」
[天才テレビくん」にレギュラー出演している
ちびっ子たちが
福岡 北九州にある洞窟の探検にやってきていた。
「 ここ ひらおだい・・・ だって。」
私は過去に
北九州のカルスト台地 平尾台に行ったことがあった。
30数年前と
20年ほど前の2回
主人と 娘たちをつれて行ったことがあった。
平尾台にあるたくさんの洞窟の3か所だけ
入ったことがあった。
その一つの水の流れる洞窟のことは
鮮明に覚えていた。
ちょうどゴールデンウイークに行った
その観光地の洞窟の中の水の冷たさは
記憶と共に体に染みついていた。
赤ちゃんである長女をだっこして入った
洞窟に流れる水の冷たさ。
大きく成長した三人の娘達がはしゃぎながら入った
洞窟に流れる水の冷たさ。
カルスト台地の
爽やかな草原を吹く初夏の風と共に
水の冷たさが体にしみ込んでいる思い出であった。
その楽しさを知っている私は
又もや
孫くんを連れて行ってあげたい衝動に駆られた。
「 HAYATO 夏になったら行ってみようか。」
孫くんの瞳が輝いた。
「ここに入っていけるの?」
それから
孫くんは頻繁に「 ひらおだい 」を口にした。
ひらおだい・・・が平尾台と書くことを知らない孫くんは
そのうち記憶がこんがらがってき始めた。
「 ばあば
ヒラオダイ・・・て食べられる?
マトウダイ釣ったことある?
フエフキダイ 釣れるよね。
スズメダイいっぱい釣れていやだよね。
マダイ きれいだね。
ヒラオダイて おいしい? 」
おいおい・・・
ヒラオダイは平尾台のはず。
やばいね。
あんなに瞳を輝かせた洞窟のある平尾台は
孫くんの記憶の中では
魚の名前に置き換えられようとし始めた。
私は孫くんが夏まで待つと
テレビで20分足らずみた番組の興奮は
すっかり消えてしまうことを感じた。
しかし
主人と 小学2年生の孫くんの休日である
土曜日、日曜日、祭日に休めない私は
あきらめかけていた。
平尾台への熱い思いを忘れた孫くんを
夏休みになってから
平日に主人と共に休みをとって
平尾台の洞窟に遊びに行くことは
楽しいだろうが
今の孫くんのキラキラした熱い思いは
消えてしまっていることは確かだった。
仕方がないかな・・・? と思っていた矢先
思わずゴールデンウイークである29日の祭日に
休みが取れることになった。
このチャンスを逃すことはない!
孫くんとのやり取りを知っている主人は
3日前の日曜日に急きょ決めた
北九州へのドライブを快く引き受けてくれた。
しかし・・・
29日は雨かもしれない。
前日の夜中に
地図を見乍ら娘と主人とで
サプライズを計画した。
平尾台の洞窟を探検した後
帰り道に
遊園地スペースワールドに
孫くんを連れて行ってあげることを話し合った。
29日 小雨交じりの朝を迎えた。
雨でも洞窟の中は関係ないはず・・と
午前8時自宅を出発して
福岡県北九州市にある
平尾台カルスト台地へと向かった。
もちろん
孫くんは 午後には遊園地で遊べることは知らなかった。
雨の上がった高速道路を時速140キロ。
主人は
快適にハンドルさばきを楽しんだ。
このスピード感がたまらなく好きな主人が
私の遠出の計画に
いつも気持ちよくのってくれる理由である。
サービスエリアで休憩をとりながら
孫くんのおしゃべりは弾み
あっという間に平尾台へとやってきた。
29日 午前11時
平尾台カルスト台地