浮雲

台風２号が九州に接近した１０月２９日（日）
悪天候の為　全てのお客さまが釣りを断念。
遊漁船業を営む会社が休みとなった為
思いがけず私は休みとなった。
職場に行かなくていい一日がゆっくりと過ぎて行った。
めったにないことである。

黒大豆のオーナーである我が家
今日はその収穫日であった。
仕事が休みとなった私は家族と共に収穫祭に参加が出来た。

台風も去っていき　徐々に晴れ間がのぞいた山間の村は
秋が深まり　気持ちがよかった。
何よりも職場に出掛けなくていい・・ということは
私のストレスを取り去ってくれた。


　　ひと畝　３，５００円で
　　わが家は黒大豆のオーナーになっているのであった。
　　

　枝豆として食べる分だけを
　今日収穫して帰るのである。



　　三人の孫君たちは　せっせと収穫を楽しんだ。








　
　


　　　　黒大豆を育ててくれた小川文子さんにお礼を言って
　　　　いっぱい黒大豆を採って帰った。




　　　白岳公園で猪肉カレーを食べて・・


　　　ワンちゃんと記念撮影。

　　　実は・・・　このワンちゃん　とっても有名なのです。
　　　時のひと・・・ならず　　時のワンちゃんです。
　　　　　　　（　　　次回に　）


　　　　　おや？

　　　　こんなところに　　　きくらげが！



　　　　実は　朝から「きのこ」が欲しいと言い続けていたTAIKI


　　　　　こんなところで「キクラゲ」を採ることが出来たのです。





　　　　白岳公園からの帰り道
　　　　白岳の麓にある我が家に
　　　　爽やかな陽射しが降り注いでいるのが見えた。



　　　　まだまだ遊び足らない小学２年生のＴＡＩＫＩと
　　　　むかご（山芋の実）を採りに家の前の山道に出かけた。

　　　　秋が深まる山の中を
　　　　１３歳の愛犬レオンと共に落ち葉を踏みながら
　　　　カサコソと進んだ
　　　　


　　すっかり青空となった空を下で
　　くすくすと柿が笑い・・・


　　ススキがそよそよと深まりゆく秋を楽しんでいた。


　　　三人の孫君たちに囲まれて
　　　自然の中で　幸せな時間が流れて行った。


　　「　あぁ　こうして　毎日ゆっくり過ごしたいね。」
　　心の底から　そう思った。
　　せめて　一週間に一度休みが欲しい！　と。

　　長女が言った。
　　「　お母さん　なんのために病気になったの？
　　　今ここで　生活を見直すために
　　　病気になったんだと思うよ。

　　　今までの生活を　見直すためじゃないの」　と。

　　長女の言おうとしていることはよくわかった。
　　だが
　　今の私には　仕事を捨てることはできない。

　　今　ここで　
　　仕事を投げ出すことはできないのである。

　　長女が大人になってからは
　　仕事優先の何年をも送ってきた私の人生であった。
　　長女の言おうとしていることは痛い程解っている。
　　家族中心に暮らし
　　仕事は二の次にするべきである。

　　二つの道を通ることはできない。
　　どの道を歩むべきか・・・
　　私の心は揺れるが　仕事を捨てることができない。

　　長女は言った。
　「　要するに　居心地がいいんやろ？　　職場が！」

　居心地・・・？
　やりがいが有るだけなんだが！

　永年の人生の師ともいえる友人は常に私に忠告してくれる。
　「　ご主人は寂しいと思うよ。
　　ご主人との生活をもっと大切にしないとダメよ！」　と。

　私は深まりゆく秋の風の中で
　今日一日は　豊かな幸せな一日を過ごした。

　一晩眠ると
　又　仕事が待っているのである。
　慌ただしい日々が待ち受けているのであった。

　台風のおかげで
　ゆっくりと幸せな一日が過ごせた。

　私は　みんなの忠告を無視して前に進むしかないのかな？
　仕事に没頭している私は
　大きな後悔に心を痛める日が来てしまうのかな・・・？

　二つの道を進むことは　不可能である。


　　　仕事を忘れ
　　　家族に囲まれて過ごした今日という日は
　　　とても穏やかで　幸せだった。