浮雲

人生　棒に振るのか？
すぐに終わってしまうぞ。

主人が言った。

私は
主婦であることを放棄して
仕事に追いまくられている。

中古船舶修理販売の作業場の手伝い　
遊漁船業の貸し船の燃料補給と船体の掃除
釣り客仮眠所の掃除
釣り客予約電話の応対
一日中息をつく暇もなかった。

机の上には
様々な書類が開かれたままだが
処理をする時間が全く取れなかった。


私は限界を迎えている。

誰にも見えない事務を
独り夜中に事務所に残って処理をする。
　請求書の作成
　支払の処理
　漁船保険請求書の作成　

夜に自宅で遊漁船業のお客様の釣果をブログで紹介・・・

ヒットを続け始めた貸し船のため
私は早朝に事務所を開けなくてはならなくなった。
午前5時50分
静かに家を出る日が続き始めた。

泣き言を言えない

とにかくやらなければならないのである。

６２歳の私は・・・・
　　大丈夫かなぁ・・・

頭の中が
　　　す～～～～と流れるような
　　　そんなふうな症状が出始めたのである。

主人が言う。
　　　ＨＡＹＡＴＯの成長が見えなくなるぞ・・・と。


　　道端のスイカズラの花が
　　妖艶な香りで私をさそっても・・・


　　いつの間にか秋が終わろうとしているのに
　　　



　　私の心は　　乾ききっているのである。
　　ゆとりを失って・・・