2023年12月20日
そそられる旅情 シンガポール
秋の深まりとともに
はやとは
気持ちを言葉にあらわしだした。
「おれ・・・
ぶらっと韓国に行ってこようかな」
「そうね
韓国なら近いので
気軽に行ってこれるね。」



「おれ・・・
一人で外国に行ってこようかな」
はやとの独り言に付き合う度に
一回ごとに
本気が感じられるようになった。
私は
真剣にはやとの独り言に
きちんと耳を傾けるようになった。
「一人で行くのなら
・・・・
そうねぇ
治安もいいシンガポールにすれば!
韓国は
まったく言葉が通じなかったよね。
文字も全くわからないので
すべてがチンプン カンプンなはずよ。
その点
シンガポールの公用語は英語なので
広範囲で
英語が通じるんじゃないかなぁ」
というのが
ばぁばの意見だった。



「 うん

冬休みに一人旅で
シンガポールに行ってくる。」
「 そうね
行ってくれば。」




物事をあまり深く考えないばぁばと
怖いもの知らずの孫との
驚くべきやり取りだった。
一刻 一刻 秋が深まっていき
はやとの胸は
旅へのあこがれが溢れた。
しかし・・
この時はまだ
17歳のはやとの前に
海外旅行に年齢の壁があることを
私は知らなかったのである。
Posted by パールじゅんこ at 22:08│Comments(0)
│ブログ