2023年12月31日
ふたりの旅立ち
令和5年12月30日
はやととみいが二人で
シンガポールへと旅立ったのは
暖かい冬の朝だった。

午前8時

午前8時
はやととみいのスーツケースを乗せて
主人の運転で
家族4人 自宅を出発した。

10時30分
福岡空港 国際線ビルに到着
お茶目なみいの姿があった。

今日を待ちわびていた
はやとの笑顔があった。

二人っきりの旅立ちの日は
真冬だというのに
とても優しい暖かさに
包まれていた。

はやとは
振り返ることはなかった。

みいを
気使いながら
福岡国際空港
3階ターミナルに入った。

二人とも
軽やかに
振り返ることなく
ビルに入っていった。
二人の気持ちが
前を向いているのが
私に
ありありと伝わってきた。

二人には
出発のために
空港でどうすればいいのか
身についていることが
私には
はっきりと分かっていた。
コロナ渦で
3年間
出かけることができなかった
海外旅行だった。
その間 はやとは
中学2年になり
中学3年になり
高校1年を迎え
そして
高校2年生になった。
3年間のブランクがあったが
小さい頃の体験が
しっかりと身についていた。
小さいころからの体験が・・・


積み重なった。
高校2年生になった秋に
一人で外国へ出かけてくる
と 言い出したはやと
年齢の壁があり
17歳のはやとは
一人で海外旅行は不可能だとわかり
母親のみいと
二人で出かけることになった。
団体行動が苦手なみいは
はやとの望みをかなえるのには
ぴったりの相手だった。
出国審査の時だけしか
みいがはやとと一緒にいないことは
私にはわかりきっていた。
はやとは自由に一人で
行動することができるのである。
二人は
私や主人の保護から旅立った。
子離れ 孫離れできないのは
私だった。
私は
飛行機が出発するまで
空港の近くを
離れることができなかった。
ず~~~と前から
行ってみたかった
コストコホールセール久山倉庫店を
カーナビにセットした。

飛行機が出発する頃まで
空港近くのコストコで
時間を費やすことにした。
何かあったら
空港へと駆けつけてあげられる場所で
待機していた。
ばぁばバカだと言われ
主人に呆れられながら。
コストコに入店する前の
長い 長い
なが~~~い行列に
並んでいるときだった。
みいから
電話が入った。
「 韓国ソウルが雪のため
飛行機が到着していないので
出発が1時間以上遅れるよ。
大丈夫かなぁ 」
と。
ソウルでシンガポールへの
乗り継ぎ時間は3時間しかない。
私は 検索してみた。
「大韓航空
ソウルからシンガポール
運行状況 」
と。
ソウル出発
シンガポール行きの飛行機も
遅れることが発表されていた。
そのため
予定の飛行機に
取り残される心配はないと確信できた。
「心配しなくても
大丈夫よ。」 と
案の定 はやととは
別行動をとっているみいと話した。
「 今から飛行機に乗り込むよ」と
14時54分
福岡空港のはやとからラインが入った。
予定時間を2時間近く遅れて
福岡を出発した。
ソウルからシンガポール行きの飛行機も
1時間30分ほど出発が遅れていた。
19時20分
「 俺は今 飛行機に乗り込んだよ 」と
はやとからのラインが入った。
「みいは まだ乗り込んできていない」と
ラインが続いた。
みいのいつもの行動パターンなので
「 心配しなくていいよ
いつものことよ。」
と返しておいた。
はやとは
福岡空港での手続きの際
ちゃっかりと座席を
快適な席に変更していた。
前方エリアの非常口の横にある
足元の広いシートの席である。
この座席には
様々な条件があるが
とりあえずすべての条件を
満たしていたそうである。

5分ほどして
ラインがとどいた。
「 みいが来たよ。」
「 ほっとしたね。 」
「 うん
」

12月30日 19時30分
二人の乗った大韓空港は
大幅に遅れて
19時40分にソウルを飛び立った。
12月31日 01時36分
シンガポール 到着予定
Posted by パールじゅんこ at 00:44│Comments(0)
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