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2011年11月19日

摂食障害の娘へ 堪忍袋の緒が切れた

私は冷静さにかけていた。

電話の向こうの娘婿に対して
心の中に溜まっていたもやもやが
一気に膨れ上がる思いがした。

やっとの思いで堰き止めていたものが
プツンと
切れた思いがした。

 「 あんたは
   みぃが こんな風に生きるか死ぬかの時に
   彼女と遊びまわっているの?

  一年ほど前から
  みぃは あんたと彼女のことに気づき
  心痛めてきたというのに・・・・。   」


電話の向こうからは
返事が返ってこなかった。
気まずい空気が伝わってきた。


私はもうかまうもんか・・・という気持ちになって続けた。
娘から口止めされていたが
かまうもんかという気持ちになってしまった。

ぐずぐずしていたら
私の娘は本当に死んでしまうと考えた。


   ・・・・・    ・・・・・  ・・・・・  ・・・・・


娘みぃから
自分の夫の浮気話を聞かされ始めたのは
今年平成23年のお正月明けてすぐのこ頃からだった。



  雲に隠れたような空白部分の休日の行動
  レストランの夕食のチケット
  車の中の可愛いぬいぐるみ
  頻繁にメールを交わしている様な携帯への執着
  はるか離れた町の映画館の2枚のチケット
  バックの中に忍ばせたかわいいお弁当箱
  遠い街での食事の領収書
  遠く離れた観光地の高速チケット
  決まった曜日に様々な口実をならべ食べなくなった夕食



娘は
毎日のように私に婿の行動を伝えに来た。


最初は
顔見知りの夫婦の浮気話を聞かされているようで
興味津々で耳を傾けていた私も
1か月たち
2か月たっていくうちに
だんだんと不愉快な思いに駆られ


  「 もう お母さんにあんたの旦那の浮気話なんか聞かせんで・・。
    そんな嫌な話ばかり
    腹が立ってきておかしくなりそう!」


娘の話を遮断した。


それでも 誰かに聞いて貰わないと自分の気持ちが持たないと
娘は相変わらずしゃべりに来た。


2~3日おきに聞かされてきた情報を
びっしりとメモをしている小さな日記帳をのを見せられたのは
娘自身が 肺炎を繰り返し始めた春の事である。
心臓の異常
続く微熱
死と直面し始めたころである。

  「 旦那に言いなさいよ。 嫉妬心はないの? 」と問いかける私に

  「 機嫌がいいから よか。

    いつも機嫌がいいので
    うちにもチビにも 優しくしてくれるから・・
 
    キレたり  
    嫌な態度とられる方が
    浮気より もっとつらいから

    私が知っていることを察しられたくない・・  」


  「 なら お母さんに話さんで・・
    大切に育ててきたあんたの家庭がドロドロになって・・
    こんなにつらいことは無いよ。 」


  「 誰かに聞いてもらわんと
    うちがもたんけん。  」


  「 うちが死んだらあいつ嬉しいやろねぇ 」 

  「 うち
    あいつより大きな保険に入っとるけん。
    死亡保険金しかついとらんとよ

    入院、通院その他の保証はなんにも無い保険だよ・・。」


とまで驚くようなことを告げ始めた。
私は生命保険の証書を見て娘に言った。

   「  絶対 死んだらいかんよ 」



なんだかバカな話である。
しかし

 ・・・ 事実は小説より奇なり ・・・ 


私に娘を死なせないぞという思いが強まった一件であった。
しかし
この場に及んで
私はまだこの娘婿を心底嫌いになれない。

私の娘が 婿に合わせることができないだけかなぁ
 人の良い笑顔
 気の利いた行動
 結婚前からの勤勉さ・・・


 「 家では そんなに明るく楽しくはないよ 」

という娘の評価。
私は婿の実像が見えてこない。

浮気話も世間にどこにでもある話である。

冷静な時の私は非常に物わかりが良い。
それは   変な風に良すぎる・・・。

  娘が考え方を変え、
  旦那に合わせ
  うまく操縦していくなら 
  いい家庭を築けるんじゃないかという思いである。


そんな風に
うまくことが運ぶなら世の中の夫婦のいざこざは生じないんだろうか・・。


娘の7年間の結婚生活は
 娘の心を蝕み
 娘の体を痛めつけ
     突然死の一歩手前に来てしまった。


嫉妬心はない!と言いきった娘だが
  決まって日曜日から月曜日に婿は姿を消す。
  電話にもメールにも出ない。
娘は我が家でインターネットを開き
九州内のイベントを調べているようである。

 「 今日は 北九州レトロの花火大会 」
 「 今日は佐賀のお祭り 」
 「 今日は福岡のデパートがオープンした 」  


後日
ポケットから、 家のごみ箱から
チケットやレシートが出てくる。
娘の感は9割的中している。


嫉妬心はない!と言いきった娘だが
絶えず
押し入れの中 ごみ箱の中 ポケットの中を探る日々が続いた。



  ・・・・・  ・・・・・  ・・・・・



日増しに痩せていき、内臓に異変が現れた。


  微熱が続く


  肺炎を繰り返すが病院には行きたがらない。

  心臓が苦しいと常に訴える


  スーパーで気を失い倒れ救急車で運ばれる。
      後部に倒れたので床は血の海となった。

  身体中の肉が落ち 腹水の溜まった下腹は異様に垂れ下がっている。

  手すりのない階段を登れなくなった。

  目を背けたいような食事の量

  渦動な行動
 

         
そういう状態を繰り返しながら
ずるずると容態は悪化していった。


しかし
内科医の診断は常に
 何の異常もありません   の一言だった。

  病院に連れて行こうとする私をののしり
  心療内科受診をすすめる私を責める。

    「 お母さんが私の人生狂わせている。
      裏でこそこそ何を企んでいるの ! 」



    悪夢が始まった・・・・。

    と 私はそう感じた。

    病院に連れて行かなければ・・・
    入院させて保護しなければ死んでしまう。

    と 私は考えた。


私がこの事実の第三者なら
きっと
もっと違った意味で娘の身に起こっている現実を把握できるだろう。

悲しいことに
この一件の渦中にいる私にはどうしていいのかわからない。


  「 ほかの夫婦の問題に口出しするな 」 という主人


  「 先走ってうち達の事に立ち入らんで 」 というみぃ

 


本当にそれでいいものなのか。

コロコロと転落していく娘の人生に
ブレーキが必要なんではないだろうか・・・。
必要なはずである。


冷静さにかけた私は婿に言った。
娘の言い分も
主人の忠告も払いのけた瞬間である。


 「 みぃと別れてやってよ。
   結婚してからずーと泣いてきたのを知ってる?

   みぃが病院で生きるか死ぬかの瀬戸際にいるとき
   〇〇さんの家で
   しかも お母さんまでいる家に入りびたり過ごしているなんて・・・


   私たちをバカにせんでね!

   あんたなら〇〇さんといい家庭を築けるやろ
   みぃを捨ててやってよ! 」

私はついに言ってしまった。

もう
取り返しはつかない。

   娘の夫婦間の問題に口を出してしまった。
   先走って 離婚を進めてしまった。

   なんという母親なんだろう。
   彼女と別れ娘の元に戻ってやって・・・というのが正論だろうに
   私は
   孫を父親のない子にしようとしている。


電話機の向こうでは相変わらず沈黙が続いた。


結婚し
赤ちゃんを産み
夫婦での生活が徐々に送れなくなり始め
実家である我が家で過ごす時間が増えてきた7年間であった。

自衛隊の演習のため留守が多い娘婿との生活は
考えられないようなストレスを娘に与えていたようである。


結婚直後から
すーと笑顔が消えてしまった娘の心の中に
どんな異変が現れたのだろうか?


今年の梅雨頃からは、入退院を繰り返し
自宅である公団住宅での生活が不可能となったため
夏以来 100%別居していた。


  「 浮気は僕が悪いと思っています。
    しかし、ぼくは 浮気をするまでは何もしていません。
    暴力をふるったわけでもありません。

    なんで
    みぃは帰ってこないんですか。 」


唯一 婿から返事が返ってきた。



   なんで帰ってこないのか・・・・?

   ・・・・ 僕は何もしていません。 ・・・・・



みぃの身体の状態をまったく把握していないんだ。
それもそのはず
彼女に夢中で
心の中は 彼女で埋め尽くされ幸せが充満しているはずである婿には
みぃの身体に何が起こっているなど
考えたこともなかっただろう。
みぃの身体から目をそむけた日々を送っていたんだろう。



私は娘の苦悩の糸口をこの言葉から見出した思いがした。



・・・・ 僕のどこが悪いんですか  みぃはどうして帰ってこないんですか? ・・・・


という言葉なら改善の余地があるように思われた。

彼の理念の中では
いつも みぃが悪者であったような気がする。


私は心を決めた。

まず
公団住宅から出て婿に別所帯を持ってもらおうと・・・。

娘からしばらく距離を置いてもらおうと・・・。



  「  とにかく   話したいことがあるから。

     土曜日 午前9時に団地に伺うね。

     お父さんにも来てもらってね。

     みぃと主人と3人でお邪魔するから。

     浮気の話はみんなの前では一切しないからね。 」


強制的に私の話は終わり
一方的に私は電話を切った。



    明日 みぃは退院してくる。

    私と主人は娘の突然死という恐怖を抱えることになる。

















   























    




    



























 











Posted by パールじゅんこ at 04:48│Comments(4)
この記事へのコメント
 親に 虐待されている 子供は ますます親にしがみついていきます。 きらわれたくない一心で。 
 だから 子供は 親に 媚びる目つきを します。 親は そんな子供の目を見て ますます うっとおしくなります。 さらに 痛めつけます。 子供は なおも しがみつきます。
 
両者は泥沼にはまり込んで それぞれが 
自分の力では もう抜け出せなくなります
 
 この関係を解消するとしたら とりあえずいったん」有無を 言わせずに 強制的に 両者を引き離すしかないでしょう。

 この間は その引き離しの 実行の 手段として 入院措置でしたが、 退院したからと言って また 元に戻すのは 酷すぎませんか?
  
 まずは 二人の距離を 引き離して  死の瀬戸際から 娘さんを 救い出さなくっちゃあ。 二人の関係の解決は 時間がかかるでしょう。 娘さんの正常な 判断力が 働かない今は とくに 何をしても 無理だと思います。 健康を 取り戻すことが先決だと思います。 冷却期間の協定を 結べませんか?
Posted by あかり at 2011年11月19日 09:36
あかりさん
  私の背中を押していただいて有難うございます。

 私は 主人の忠告、娘の言い分をしっかり頭に入れて行動を起こしました。
  
 娘には 結婚前のような穏やかな気持ちで日々過ごせるように配慮しました。
 しかし、私にはどの道を選んでいけばいいのかが解りません。

 あなたのアドバイスのように今はただ娘の健康を取り戻すことだけを考えてみます。
Posted by パールじゅんこパールじゅんこ at 2011年11月20日 19:58
はじめまして

本当にお辛いでしょう。
私には何もアドバイスはできないのですが、私もパールじゅんこさんと同年代で、同じ年頃の娘をもつ母として、心が痛みます。

私ならどうするかと考えた時、
結果的には、同じ行動をとると思います

一つだけ違うのは、
娘さん夫婦の離婚問題は、今は傍においておいていいのでは、と思います

理由は、娘さんの言い分、夫の言い分それぞれあるし、何よりも娘さん自身が、離婚を考えてないようですので。

みいさんが、健康を回復し、身も心も健康になり、自分の生き方、考え方、夫婦のあり方等を、自分なりに、もう一度考えて、結論を下せるようになってからでも遅くはないかと思います。

離婚なんていつでもできるもの。
そんな事、パールじゅんこさんは、百も御承知だと思います。。すみません。。

ただ、今確かにわかる事は
みいさんの命を守れるのは、今は、ご両親、特に、母親である、パールじゅんこさん!あなたしかいないという事実!

大切に大切に、それはそれは大切に育てて来た我が子を、親より先に。。なんて絶対にダメですよね!!ありえません!

パールじゅんこさんが、
心療内科の治療が必要なくらい、おかしくなって仕方ないのではと思うくらいです。
私だって、同じ立場ならそうなる筈。

パールじゅんこさん!
私は何もお役にたてませんが、
みいさんが、元の健康を取り戻せます様に。
全てがいい方向に行きます様に。


沖縄の空より心からお祈り申し上げます
Posted by MEME at 2011年11月24日 21:58
MEさん

  とても嬉しい言葉です。
  「全てが良い方向に行きますように・・・。」

  こんなに簡単なことはないでしょう。 
  なのに
  どうしていいのかわからないのです。

  自分の問題を
  自分でどう解決したらいいのか・・・・。

  身内は
  「  放っておけ 」の一点張りです。

  放っておいたなら既に死んでる。

  やっぱり
  私だけは放っておくわけには行かない。

  霞がかかったような頭で
  思案しながら 進んでいます。

  有難うございます。
  私の大好きな沖縄の空からの応援とても嬉しく思います。
Posted by パールじゅんこパールじゅんこ at 2011年11月25日 19:02
 
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パールじゅんこ
パールじゅんこ
えっちら おっちらと進む人生。
苦しいことも乗り越えたはず。
悲しいことも通り過ぎたはず。
やってくる明日は
絶対幸せで楽しいはずと
100%信じている私こと じゅんこです。


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