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2012年01月14日

摂食障害の娘へ 離婚用紙

 
ブラウン管を通して
ドラマの中でしか見たことが無かった離婚用紙を目のあたりにした。

水色で書かれたその用紙の記入欄がすべて埋まった。

孫の親権を渡してくれないのでは・・・・・
ゴタゴタに振り回され
家庭裁判所で済まず、裁判しなければ決着がつかないだろうと
心底思っていた事柄が
いとも簡単に終わろうとしている。


私達夫婦は
あらかじめ 弁護士の元を訪ね
離婚の流れの基礎知識を学んで事態に対応した。
今の世の中で
情けがまかり通らないことを知っているので・・・。
娘が孫の親権を得られないことをおそれたから。

私達夫婦の心配は無用だった。
「チビとみいを引き離すつもりはないヨ」と
婿はいとも簡単に親権を放棄した。



娘は言う。

  「あいつはそんなに悪い奴じゃあないよ。」

この言葉は私にとって非常に妙薬である。
良かったと思える一言である。
悪い奴じゃあない・・・・しかし
共に生活をしてみると決して交わることが出来なかった
生活習慣の違い。

多くのカップルが夫婦となるときには
価値観が同じと言うとこが非常に問題にされるが
娘の場合は
生活習慣の違いにより苦しめられてきた。


  悪い奴じゃあない・・・。
  
  婿のさわやかな笑顔は非常に魅力的である。
  優しい眼差しにも嘘はないと私は思う。
  おっちょこちょいだが
  他人に尽くしすぎるくらい尽くす婿の性格は
  確かに悪い奴じゃあない。
  100%私は納得する。

  婿がお隣に住む住民なら
  こんなに良い奴はいないと思う。

  知り合いの娘さんの婿なら
  心から祝福できただろう。
  「いい人と巡り合ったね」と。

  しかし婿が他人に尽くしている間に
  娘の心の中は北風が吹いていた。
  気が付きすぎる婿の態度に
  娘は自分の必要価値を見いだせなくなってしまった。
 
   
  夫婦とは
  いろんな風雪にたえながら
  いろんな危機を共にのりこえながら
  ながい年月をかけてお互いなくてはならない存在となっていくものだと思う。
  それは若いころには理解できないことだと思う。


  私も
  娘が今を乗り越えて
  きっと良かったと思える日が来ることを待ちたかった。
  孫を囲んで
  笑いあえる娘と婿の姿を見ていたかった。

  だが
  「 待つ 」という時の積み重ねは
  「命」という壁の前で 阻まれてしまった。
  

  婿は娘の心をどこまで理解していてくれたろうか・・?
  私は  私と主人は
  婿ととことん話し合う必要があったのではなかろうか・・・?

  親として
  なさねばならなかった事が非常に多かった!   にも関わらず
  私は日々の生活に追われ見過ごしてきたように感じられる。

  長女が
  私を指摘する部分はここにあるように思う。

  仕事に没頭するのもいいが
  もう少し 心の中に隙間を作って
  その隙間で 余裕をもって みいの事を考えろといいたかったのでは・・。
  と 勝手に考える。

  長女の心の中は見えない。

  私は
  衝突してでもいいから
  なりふり構わず 誤解を解きながら進むということに
  欠けているのでは・・・。

  いいえ
  欠けているんだ!

   
  
今の この瞬間の現実が
これから先 どういう意味を持つのか今の私には解らない。
  

娘は言う。
  疲れた・・・。
  離婚したら ほっとして、ことっと心臓止まりそうな気がする・・・。

離婚したら・・・。
  娘は7年間抱え続けてきた夫婦生活のストレスは削除される。

その後には
  逃げられない現実が待ち受けている。


摂食障害という 心の病は決して消えないだろう。


私と主人は
息を潜めて 娘の時を止めてやることはできる・・・。
娘が 立ち直ってくる過程を
ゆっくりと歩調を合わして待ってあげることは可能である・・・。
しかし
孫の成長を止めることができない。
孫の心はどのように育っていくのだろうか?
心が育つ 一番大切な時期である孫は
立ち止まれるはずがない。

 
私達家族は
  戦っていかなければならない現実が目の前に立ちはだかる。

  摂食障害の娘は31歳である。
  一児の母親である。



Posted by パールじゅんこ at 06:51│Comments(0)
 
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