
2012年02月17日
摂食障害の娘へ 刻む時
木々を荒々しくゆすり
駆け抜けていく風の音で目が覚めた。
かたくなに閉ざした木々の上に
優しい雨が降り注ぎ
促すように陽光が包み込み
時には
揺り起こすこのように東風が吹き
目覚めの時をあの手、この手で知らせ始めた。
過ぎていく一分一秒を
こんなに愛しく思ったことは
かつて
無かった。
全てのものの上に
平等に刻まれていく時の流れ・・。
みいは言う。
「 お母さん
一日が速いよ。
あっという間に終わる。 」
娘は規則正しく一日を過ごしている。
私は彼女のリズムを崩さないように
常に
時計に目を向けながら一日を過ごす。
みいが生きている一秒が
みいの生きた一分がこんなに愛しく思えるなんて
かつて無かった。
みいは生きた。
平成24年2月16日を生きた。
私は息を止めるように
静かに
時の流れに身をゆだねた。
変わることなく
午前6時45分
朝食を整え家族を起こす。
午前8時
孫 主人と共に
娘の笑顔に送り出されて一台の車に乗り込む。
午前8時30分から午後5時まで
19年務めた職場で過ごす。
午後5時過ぎ
孫を迎え
主人を迎え 帰り着く。
午後7時ちょうどに夕食
午後8時入浴
午後9時30分 孫とベットイン
毎日繰り返されるリズムの中で
みいの織り成す生活リズムと絡み合って
家族に一日が積み重ねられていく。
まれに
昼間に自宅に帰ってみると
みいは
施錠をし2階の部屋で眠っている。
家の中は綺麗に掃除が済み気持ちがいい。
ピカピカに磨かれた廊下を
音も立てず用事を済ませ
声をかけずにそっと家を後にする。
気分のいい時間に
台所に立ち夕食の準備をしているという。
私は
息を凝らして
娘の毎日に気持ちを馳せる。
「 好きにさせといて!」と望む
娘の気持ちに寄り添う。
そして
毎日のように
夕食の後片づけが終わり
ストーブの前の娘と瞬時体調の話を交わす。
しんどくなかった?
今日は動悸がひどくなかったよ。
今日はどこにも出かけなかったよ。
今日は団地に行ったけど
そろそろ階段がやばいよ・・。
重い頭が危ない。
後ろにがくんと下がるので気をつけなくては。
頭が危ないので
換気扇の調整や
洗濯物を干すのが危ない・・・。
外に干したいが怖いので
家の中に干してるよ。
私はもう意見はしないように努めている。
そうね・・。
手がいるときは言いなさいね。
無理してしなくていいからね。
私は無理にでも
無理にでも彼女の行動を
規制しなくてはいけないだろうか?
また
自分の中で葛藤が始まる。
もう少しで
婿が返ってくる。
娘は
離婚の手続きのため
さまざまな手続きのため
気を張って今を生きている。
しなければいけないことがあるから! と
今日という日を生きている。
私は
固唾をのんで
娘を見守るしかない。
婿の帰りを息を凝らして待ちわびる。
早く
娘から穏便に離れて行ってもらいたい。
今日が始まる。
2月17日(金)
強風の中 仄々と朝が明けてきた・・。
駆け抜けていく風の音で目が覚めた。
かたくなに閉ざした木々の上に
優しい雨が降り注ぎ
促すように陽光が包み込み
時には
揺り起こすこのように東風が吹き
目覚めの時をあの手、この手で知らせ始めた。
過ぎていく一分一秒を
こんなに愛しく思ったことは
かつて
無かった。
全てのものの上に
平等に刻まれていく時の流れ・・。
みいは言う。
「 お母さん
一日が速いよ。
あっという間に終わる。 」
娘は規則正しく一日を過ごしている。
私は彼女のリズムを崩さないように
常に
時計に目を向けながら一日を過ごす。
みいが生きている一秒が
みいの生きた一分がこんなに愛しく思えるなんて
かつて無かった。
みいは生きた。
平成24年2月16日を生きた。
私は息を止めるように
静かに
時の流れに身をゆだねた。
変わることなく
午前6時45分
朝食を整え家族を起こす。
午前8時
孫 主人と共に
娘の笑顔に送り出されて一台の車に乗り込む。
午前8時30分から午後5時まで
19年務めた職場で過ごす。
午後5時過ぎ
孫を迎え
主人を迎え 帰り着く。
午後7時ちょうどに夕食
午後8時入浴
午後9時30分 孫とベットイン
毎日繰り返されるリズムの中で
みいの織り成す生活リズムと絡み合って
家族に一日が積み重ねられていく。
まれに
昼間に自宅に帰ってみると
みいは
施錠をし2階の部屋で眠っている。
家の中は綺麗に掃除が済み気持ちがいい。
ピカピカに磨かれた廊下を
音も立てず用事を済ませ
声をかけずにそっと家を後にする。
気分のいい時間に
台所に立ち夕食の準備をしているという。
私は
息を凝らして
娘の毎日に気持ちを馳せる。
「 好きにさせといて!」と望む
娘の気持ちに寄り添う。
そして
毎日のように
夕食の後片づけが終わり
ストーブの前の娘と瞬時体調の話を交わす。
しんどくなかった?
今日は動悸がひどくなかったよ。
今日はどこにも出かけなかったよ。
今日は団地に行ったけど
そろそろ階段がやばいよ・・。
重い頭が危ない。
後ろにがくんと下がるので気をつけなくては。
頭が危ないので
換気扇の調整や
洗濯物を干すのが危ない・・・。
外に干したいが怖いので
家の中に干してるよ。
私はもう意見はしないように努めている。
そうね・・。
手がいるときは言いなさいね。
無理してしなくていいからね。
私は無理にでも
無理にでも彼女の行動を
規制しなくてはいけないだろうか?
また
自分の中で葛藤が始まる。
もう少しで
婿が返ってくる。
娘は
離婚の手続きのため
さまざまな手続きのため
気を張って今を生きている。
しなければいけないことがあるから! と
今日という日を生きている。
私は
固唾をのんで
娘を見守るしかない。
婿の帰りを息を凝らして待ちわびる。
早く
娘から穏便に離れて行ってもらいたい。
今日が始まる。
2月17日(金)
強風の中 仄々と朝が明けてきた・・。
Posted by パールじゅんこ at 06:48│Comments(0)