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2012年03月11日

摂食障害の娘と共に 出発

午後7時30分
レストランの駐車場からゆっくりとアイシス(トヨタ)が出て行った。


しゃがめないみいに靴を履かせ
抱き起して立たせ
一緒に駐車場に出た。

「 大丈夫よぉ。  じゃあね。
  お風呂入れとくから 早く帰ってきてね。 」 と
手を振りハンドルを握るみいを見送った後
私は再びお客さまでごった返し始めたレストランの一角に戻った。

 「 ブラックタイガーの塩焼き 2匹もペロリ食べたぞ。!」

布袋様のようにふんぞり返った私の勤務先の社長は
満足げに
楽しそうに笑った。
大きなお腹が一緒に愉快そうに揺れた。

 「 牛乳もぐいぐい飲んだぞ! 」

主人も笑った。

 「 声が全然違うなぁ! 勢いがある! 」 

主人の目が・・ 涙で潤んでいるのを私は見逃さなかった。


ワゴンRのギヤチェンジが出来なくて駐車場で立ち往生し
店内に入り段差を登れずに転がり込んだみいの姿が
私達には
嘘のように思える・・・。



あれから
まだそんなに月日が経ったわけではないのに!

摂食障害の娘と共に 出発




3月5日(月)
 右水腎症(右尿管結石による激痛)で入院した娘は
 誰もが信じられないような回復力で危機を脱して
3月9日(金)午後  
 退院が許された。



退院時 私は徳田先生の前に座った。
 
 「 血液検査のほぼすべての数値が 基準値に治まりました。
 
   食事も
   看護師の前でも食べていたようです。 」

 「 2週間後に来院を約束しました。
   更に
   一か月毎に診させてください。」

 「 完治には 長い時間がかかると思いますが・・・」


これから先も
娘の主治医を務めてくださることを約束してくれたこの言葉に
心底感謝をこめて私は頭を下げた。



 「 娘さんの場合は
   全ての専門医がいる総合病院での治療が望ましいのですが・・・」
 と 私に告げながら
 常に献身的に 謙虚に 治療に取り組んでくださった徳田圭亮先生。

 
 「 私は 血液の専門ではありません。
   心療内科的な診察も専門ではありません。
   しかし 
   専門の医師から助言を受けながら治療に当たります。」
 と真摯に娘に向かってくださった先生。


   徳田圭亮先生との出会いは  
   私達夫婦の
   もちろんみいの
   そしてHAYATOにとって
   生涯の宝となった。


   この先生に引き合わせて頂いた方に
   感謝することを決して忘れてはならないと
   常に言い聞かせる。

   更に
   狂うほどに苦しんだ胸の内を
   支え応援して下さった方たちのお蔭で
   私は乗り越えることが出来た。
   


   娘は命をつないだ。
   娘の命は不思議な力で
   目に見えない大自然の摂理の下で
   何者かの手によって生かされた。

   そんな風に思えてならない。



  
刻む時は
 すがる思いで 
 娘の命の存続を祈った菜種梅雨の季節を過去のものとし、
 麗らかな優しい季節を運び
 ひとときの休息を与えてくれた。


  青嵐がやってくる前に

  みいの笑顔が戻ってきた。


 
 摂食障害の娘と共に 出発 

  一斉に春光のスポットライトを浴び
  見事に咲き誇る花びらを眺めながら
  永く厳しい冬を耐え抜いてきた沢山のつぼみに
  そっと 思いをはせる・・・。



    終わらせることが出来た。
    
    冬を・・・。
   

   
  





Posted by パールじゅんこ at 04:04│Comments(0)
 
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えっちら おっちらと進む人生。
苦しいことも乗り越えたはず。
悲しいことも通り過ぎたはず。
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