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2012年04月17日

摂食障害の娘と共に 安堵

4月14日(土)    

   深い眠りからすーと戻ってきた娘
   4日間の昏睡状態から抜け出そうとしている みい。

   

4月15日(日)   

   僅かな時間 意識が戻ってきては
   顔全体で微笑む みい。

   目を開けようとしない。
   声が出ない。

   呼びかけに
   のどの奥で「 んー。」と答えるが
   目を開けようとしない。

   しかし
   顔全体で微笑む みい。

   ほっとした反面
   心からほっとした反面
   何かの異常を抱えて目覚めたのでは・・・・と
   不安になる。

   夕方のHAYATOの呼び掛けには
   眠ったままで答えようとしない みい。


4月16日(月)

   午前8時
   玄関先でHAYATOと別れ
   それぞれの車に乗り込んだ。

   HAYATOはじいじと一緒に
    ● お昼寝用のお布団
    ● 通園バック
      ( 体操服 スモック トレーナー
        シューズ 歯磨きセット  )
    ● リュックサック
      ( お便り帳 タオル 箸箱 )
    ● 水筒

   沢山の荷物をもって車に乗り込んだ。



   私は仕事着のGパンを紙バックに入れ
   一人車に乗り込んだ。
   
摂食障害の娘と共に 安堵



 フクロウ君が安堵の胸をなでおろしたかのように
 私達を見送ってくれた。


私は30分後
佐世保 共済病院 6階のHCU(ハイ ケア ユニット 病棟)にいた。

娘は
私の呼び掛けに うっすら目を開けた。

  「 おはよう みい。
      起きたね。
   
    寝すぎだよ  みい。 」

  「 浦島太郎の世界だよ。 」


みいは 少し目を開けた
焦点の合わないみいの目は
私に一抹の不安を与えた。

すぐ目を閉じて
顔全体で微笑んだ。

そして
のどの奥で 「 んー! 」と答えた。

語りかけに
全て のどの奥で 「 んー! 」と答えた。

目を閉じたままで。


 「 なんか 言って!

      声を出してみて! 」


とみいに顔をつけて言う私に
突然
泣き顔になって
両手で私をたたき始めた。


目を閉じたまま
力のない両腕を上げ
顔を近づけている私を何回も叩いた。


 「    急がなくていいよ。

      ゆっくりでいいよ。


    ごめんね。みい。 」



みいの頭を撫でた。
 幼い時にしたように・・。
 幼子に接するように・・・。
私はみいをなだめた。


   解っているんだ。
   ただ
   力がなく 
       目を開けられない。
       しゃべることが出来ない。
   
   それを理解していない私に
   みいはくやしいんだ。


  私は待たなければいけない。

  みいのペースに合わせて!!

  全てをみいの歩調に合わせて
  進まなければいけない。

  強く自分に言い聞かせた。




いったん仕事場に戻った。
   沢山の事務処理が待っていた。


夕方 HAYATOと共に病院に出かけた。

HCUのドアを開けると
みいの顔が見えた。
はっきりと目を開けていた。

少しベットを起こし寝ているみいは
まっすぐHAYATOを見つめて微笑んだ。

顔いっぱいで笑顔をつくった。


穏やかな優しい笑顔をHAYATOに向けた。

一週間の空白が
二人の間にはなかったかのように私には見えた。


大きな声で
HCUのスタッフの方々に 「 こんにちは 」と挨拶をして
ママのそばに歩いて行ったHAYATOは

 「 ママ ゴーバスターズの長靴買って。 」と


開口一番 おねだりをした。




4月11日(水)

台風のような大雨で明けた朝
HAYATOは今までの「 アンパンマンの長靴は嫌だ 」と
駄々をこね
濡れるのも承知で靴のまま登園した。

その日の夕方
意識不明で昏睡状態に陥っているママの枕もとで
大きな声でHAYATOは呼びかけた。

  「 ママー 起きてー。
      おきて ママー 」

  「 ママー  ゴーバスターズのながぐつ かってー。」

大きな声で
何回も呼びかけた。


それから
今日までの時間は 二人にはなかったかのように感じられた。

4月16日(月)午後6時
みいは
満面の笑みを浮かべ
HAYATOを見つめた。

しかし
声は出ないままだった。

のどの奥から 「 んー。 」 と 何回も繰り返した。

12歳未満の子供の入室は禁止されているにもかかわらず
許可されるHAYATOを
私は数分で促した。
HAYATOは大きな声で
HCU全体に聞こえるくらい溌剌と
 「 さようなら 」 と挨拶して病棟から出た。



   私は   安堵した。


車の中から綺麗な夕焼雲が西の空を覆った。
私は
助手席のHAYATOにスマートホンを渡した。
HAYATOは手慣れた様子で
綺麗な空を撮影した。


IT社会で育っていくHAYATO。

私はIT社会と自然社会の中で
うまくバランスを保ちながら育っていき
更に
人の心の温かさを感じる子に
HAYATOを導きたい。


HAYATOの使命は
  母親を守り抜いていくことにあるように思う。

  私と主人はHAYATOを守り
  HAYATOに娘の生涯を託したい。


4月16日(月)  午後7時前 

 病棟のママに別れを告げ家路に向かう車内から
 HAYATOが撮影した西の空は
 平穏な一日をおわらせようとしている。
摂食障害の娘と共に 安堵

   とても平和に一日が過ぎようとしている。

   私は 安堵した。

   この綺麗な夕焼け空は 

   今の私の感情を助長させながら

   一日を締めくくろうとしている。



   とても   安堵した。
   

   HAYATOが撮影したこの夕焼けの日のことを
   私は
   きっと忘れないだろう。


   安堵した・・・。   とっても!

摂食障害の娘と共に 安堵 



Posted by パールじゅんこ at 08:46│Comments(0)
 
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悲しいことも通り過ぎたはず。
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100%信じている私こと じゅんこです。


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