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2012年04月26日

摂食障害の娘と共に 季節

  山肌を駆け下りてきた萌黄色の風は
  穏やかな気分を引き出して
  心の中を駆け抜けていく。

摂食障害の娘と共に 季節

娘の容態は安定してきた。
私達は
娘が命の危機から脱した事に安堵した。

DICの値との関連の説明がつかないまま
娘の大量の腹水が減り始めた。
26kgが今の娘の体重である。
   
    
言語障害と気持ちのコントロールが出来なくなったまま
娘の脳は目覚めた。


苛立ちは
ストレートに母親を意識して
私にぶつけられる。

私は不思議と冷静に娘に向かうことが出来る。
何故?
私は何故冷静にこの場を受け止められるのか
自分で
自分自身が不思議なような気がする。

  私は
  救われた娘の命の重さを
  心の底からありがたいと思える。

それは
心底偽りのない気持ちである。


ありとあらゆるものに祈り
すがり
助けを求めた。

娘の命のともしびを消さないで・・・と。


それが叶えられた今
娘の脳に何か異常が残った今
私は穏やかにこの事態に立ち向かうことが出来る。



障害は
障害などはちっぽけな出来事のように私には思える。

命あれば
娘が生きてさえいてくれれば
私は
いつの日か絶対娘が
笑顔で優しく楽しく
過ごせる日常がやってくる事を信じている。


娘は自力で
一生懸命ベットから起き上がれるようになった。
重い頭を一生懸命持ち上げて
起き上がる娘は
ベットに腰を掛け
更に立ち上がれるまでに回復した。

言葉を出すことが出来ない娘は
ストレートに怒りを表す。

腹を立てるときの形相は
かつて見たことのないようなもので
直視できない・・・。

車いすに座った娘を
看護師さんたちは快くHCUを出て
ロビーまで息抜きに連れ出してくれる。
眼下に広がる佐世保公園は窓が高いため
娘は眺めることが出来ない。

桜の花が満開の頃
入院したその景色は
2週間以上たった今
優しい緑に覆われていた。

佐世保川横の道沿いでは
蕾だったはなみずきの白い花が
盛りを過ぎようとしている。

間もなく 主役の座に君臨するつつじが
勢いを増してきた。
摂食障害の娘と共に 季節 


どの季節に
娘を大好きな我が家に
連れて帰れるだろうか。


    みいの大好きな畑へと
    降りる斜面では
    いちごの花が満開になり ・・
摂食障害の娘と共に 季節
 

   亡き義母から株分けしてもらったあやめが
   庭を彩っている。
摂食障害の娘と共に 季節 


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   お地蔵様 
   どうか その柔らかく合わせた掌の中に
   私の願いも加えてください。

   必ず
   娘にかつての平穏な日々が戻りますように・・・と
   祈る私の願いも包み込んでください。


 



Posted by パールじゅんこ at 06:42│Comments(0)
 
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