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2012年05月18日

摂食障害の娘と共に ピンチ

抜き足 差し足 忍び足・・・。

私は音を立てないように気を配りながら
午前4時30分
家事を始める。

カーテンの外は
すでにあかつきの頃

抜き足 差し足 忍び足・・・・。

行住坐臥
私は息を潜めて
家中動き回って家事をこなす。

寝室の前の廊下を
洗面所 浴室 床の間 居間とを
主人 HAYATOの眠りを妨げないように
こそこそと。

午前6時前
ふろ掃除 洗濯物干し アイロンがけ
二つのお弁当  朝食の準備
HAYATOの幼稚園のお便りのチェック。
全てを終わらせカーテンを開ける。

窓の外はすっかり
あさけの頃を迎えている。
東の空には
太陽の光を浴び ほんのりとした朝焼け雲が流れていく。
ふと
庭のミニバラ 飛鳥乙女の花が
ぽつぽつと開き始めたのに気が付いた。

サッシを開けて庭に降りてみると
ケーンケーン   クウウ・・クウウ  チチチ 
小鳥の鳴き声と共に
東の空から南の空に向かって
ゆっくりと雲が流れていく。
摂食障害の娘と共に ピンチ

又 季節は巡る。

一刻一刻と満開の時を迎えようとしている飛鳥乙女
こいのぼりの季節の次のセレモニーを
我が家に運んでくれようとしている


我が家の東から南を通り西へと流れていく不老の元川で
ホタルが飛び交う季節が
間もなくやってくる。

自然界は
実に仲良く手を組んで
スクラム組んで
悠久の時を流されている。

毎年
飛鳥乙女が満開の時を迎え
庭のホタルブクロが何ともかわいらしい様を見せた時
我が家の周りは
沢山のホタルが飛び交う。


HAYATOと私達は
午後8時から午後9時まで
ホタルの乱舞する中で
夜遊びに耽る。


今はママになった
私の三人の娘たちがかつて楽しんだように・・・。


HAYATOが小さないとこたちと
洋服に おでこにくっつくホタルに大騒ぎする季節が
もうすぐやってくる。


今年もその光景の中に
娘みいの姿がある。


みいが痩せた体で
微笑みながらチビッコ達の後ろで
手を伸ばしてホタルをとらえている姿があるはず。

そこには
長女の姿も
長女婿の姿も
あるはず。


私達は夜遊びに耽る。

HAYATOたち三人の小さな男の子たちの声が
山間の小さな谷に響き渡る日が
間もなくやってくる。

その暗闇の中には
みいのすがたもある。

今までと
なんら変わることなく・・・。

みいの姿もある。


  みんなの陽気に騒ぐ中
  主人の懐中電灯を持ち
  「 ヒラクチ(マムシ)に用心しろよ!」
 
 という声が追いかけてくるはず。


  ほ~~~  ほ~~~

     ホタルこい!
 
  こっちの水は あ~~~まいぞ~~~。 



   今年も家族そろってホタルの季節を迎える。


   そこには
   HAYATOのパパの姿がない・・・ が 
   次女みいは私の前から消えてしまうことは無かった。



やがて咲く満開の飛鳥乙女は
私の心に遅ればせながら「心の春」を運んできてくれる。

 摂食障害の娘と共に ピンチ    

5月11日(金) 12日(土)
 試験外泊をしたみいは
日増しに元気を取り戻し
記憶を呼び戻し始めた。

5月14日(月)
携帯電話に応対した。
か細い声だが 携帯電話に応対した。

更に 
簡単なメールが帰ってきた。


    苦しかった。

    苦しかった。

    人生最大のピンチだったね。 と主人と笑った。

    本当に 苦しかった。


       ・・・ながかった・・・
   
           しかし過去形にする事ができた・・・!。


    良かった。   ほんとうに。


摂食障害の娘と共に ピンチ

 
摂食障害の娘と共に ピンチ 


摂食障害の娘と共に ピンチ



Posted by パールじゅんこ at 06:54│Comments(3)
この記事へのコメント
こんにちは、近頃、朝の日課はこちらのブログに訪問することです。更新されてるかなと、楽しみにしています。  じゅんこさんの文章からは みいさん、お孫さん、ご主人への愛情と日々の自然の美しさや季節の移り変わりが生き生きと表現されていて、家族を力強く守ろうという意思が感じられます。私も頑張らなければと勇気付けられます。私の娘はつい一ヶ月前まで26キロまで体重が落ちていました、その後あることがきっかけで過食になり、10キロ以上体重が増えてしまいました、今はあらたに過食の苦しみとの戦いが始まりました。過食は拒食よりも精神的ダメージが強く、先日以前通っていた精神科に通い始めました。医師からは、その体重でよくお家でいられたものだ、死ぬところだった・・・と。医師は娘に「過食があなたの命を救った。」となんども繰り返しおっしゃいました。・・あらたな治療の始まりです、35キロ以下はどの心療内科もみてくれない今の日本の医療に苛立ちを隠せません、心と体は切り離せないのに専門にトータルで診てくれる施設は何処にもありません。いったい何処に行けばいいのでしょう。 何年も食事が摂れなく胃腸障害、薬を使用しなければ排便もままならないのに胃腸科に行けば下剤を処方されるだけ、拒食の話してもまずは心療内科に行くよう薦められるばかり。拒食が長くなればなるほど脳や体へのダメージが強くなり、心とからだを同時に治療すべきなのに、診てくれるところがないことが残念でなりません。  それでもわたしは、摂食障害は、必ず治ると信じています。家族の暖かさが最後には傷ついた心を自分で見つめなおし、受け入れることが出来き、そのとき、必ず治るとおもいます。必ずみいさんは摂食障害を克服できると思います。 じゅんこさんが倒れないよう無理なさらないでください。長々とこめんと申し訳ありませんでした。
Posted by 雅美 at 2012年05月18日 11:04
雅美さん。
  摂食障害の娘を持つ母親は誰でも同じ思いをしているんですね。
  私も精神科 心療内科の世界からボイコットされた一人です。

  要するに・・・ その分野でも どの分野でも他人の心を直すなんて所詮無理なことなんでしょうか。
  
  自分の娘は 自分で守るしかないのかなあ
  でも難しい。 非常に・・・・。
Posted by パールじゅんこパールじゅんこ at 2012年05月19日 23:41
いいえ、じゅんこさん、摂食障害を克服するには、本人自身が傷ついた心を根本理由を自分で見つめなおしそれを認めることが必要だと思います。ですから、その手段として自分の気持ちを吐き出せる場所が必要なのだと思います。 私はカウンセリングなんて何になると始めは思っていましたが、今は、カウンセリングのやり取りの中で、自分が何に傷つけられ、苦しんでいるのか気持ちを吐き出し、気付き、自分を癒していくことで、治癒していくのだと思います。私の娘もまだまだ激やせしたり、過食嘔吐したりすることはありますが、カウンセリングで、おお泣きしたり、吐き出すようになって、娘と私の関係が激変しました。 以前は食事のお箸を投げつけられたり、わたしのせいで拒食症になったと言われ、二年近く私の作った食事を食べてくれませんでした。 カウンセリングは激やせしてから受けていませんでしたが、それでも、私に対しても気持ちを話すようになりいまでは、病気になる以前のように仲良くなりました。私は、ずっと仲の良い親子だと思っていただけに、娘が摂食障害になって、ショックを受けました。 とても優しい子だったので、私に言いたいことも言えず、親の言いなりの幼少期を送ってきたのかもしれません、私はよかれと思うばかり、コントロールマザーになっていたのかもしれません。      みいさんもこころをさらけ出せる場所が必要なのかもしれません、私は大阪在住ですが、自助グループや家族会があり、娘は拒否しているので私だけ家族会に行ってみようと思っているところです。今年になって摂食障害になり初めて私の作る食事を食べてくれるようになりました。少し明るい兆しが見えたようで、励みになりました。必ず摂食障害は克服できるとしんじています。
Posted by 雅美 at 2012年05月20日 01:07
 
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苦しいことも乗り越えたはず。
悲しいことも通り過ぎたはず。
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100%信じている私こと じゅんこです。


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