てぃーだブログ › 浮雲 › 父親ってだあれ?

2013年06月11日

父親ってだあれ?

ぽたぽたと落ちる雨音で目が覚めた。
午前2時45分

久々にすっきり目が覚めてしまった。

頭の中で
昨夕のHAYATOとの会話が頭から離れなかった。

毎日仕事から帰った私は
7時に出来上がる夕食前に
30分だけ畑の草取りをするのが日課である。
その間
HAYATOはジイジを誘い出して
家の周りを自転車に乗るのが日課である。

自転車乗りが得意になったHAYATOは
すいすいと
我が家の横の坂道を少し登ったところにある藪の中の
ぐみの実を採りに行くのが
毎夕のサイクリングコースである。

父親ってだあれ?    

父親ってだあれ?

昨年 手が出せなかった畑をミニ耕運機で耕したところ
畑一面に雑草を広げ
柔らかい土から
青々とした雑草が一斉に生えてきた。
抜き取るしかない!と
毎日30分 せっせと小さな球根ごと抜き取る作業は
気が遠くなるが
柔らかい土に触れると気が休まる。

抜き取った場所に
みいがAKEMIさんの経営する種苗店から
トマト ミニトマト ピーマンを買ってきて植えた。

私は
早く次の野菜を植えるために
せっせと雑草を抜いていく。

もっと早く 除草剤を散布しておけば
こんなに苦労しなかっただろうに・・・・
全てにおいて私は出遅れてしまう・・・。
時間がないを口実に私の心癖は治らない。
全てにおいて  そう感じる。
反省だけは立派だが・・・
なかなか治すことができない。

ゆっくりと暮れかけていく夕方
ほっこりと柔らかい草を球根ごとそーと抜き取る作業は
とても気持ちが安らぐ・・。
私って・・・変?

HAYATOは私のそばにやってきて声をかけては
家の周りをジイジと
夕食までの時間つぶしを楽しんでいる。

HAYATOの心の中に
ひとつの疑問が出始めているのを私は感じていた。

少し前から
私に問いたがっていることがあるのを私は十分察知していた。

さけて通ることが出来ない事柄である。

HAYATOはそのことを
ママであるみいでもなく
ジイジでもなく
バアバである私に問いかけてくる。

「 みょうじ・・・てなあに? 」
「 HAYATOはどおしてみょうじがかわったの? 」

「 ママが病気したので
  HAYATOを連れて
  じいじとばあばのお家に帰ってきて
  ジイジやバアバと家族になったからよ 」

「 とんちゃん(とパパのことを呼んでいた)は・・・
  どこに行ったの  どこにいるの 」
「 どこに いってしまったのかなぁ・・
  とんちゃんは自衛隊で働いているよ 」
「 にほんにいる?  がいこく? 」
「 どこに住んでいるのか解らないけれど
  自衛隊は〇〇〇よ 」
「 ・・・・ 」


二人っきりの時に
ほんの少しずつ問いかけてきては
すーと話を逸らす。
一か月ほど前から
HAYATOの心の中に疑問が膨らみ始めているのを
私はきっちりと感じ取っていた。


「 バアバ  ははおやって だあれ? 」
「 ママのことよ  みいママがHAYATOの母親よ 」
「 では ちちおやは・・・」
「 ・・・・  とんちゃんのことよ・・・ 」

そして
その短編をつなぎ合わせてきっちりと記憶していっている。

「 とんちゃんは どこにいるの 」
「 逢いたい? 」
「 うん 」 


二人っきりの時に
HAYATOは問いかけてくる・・・・。


私は
いつかきっとHAYATOから
恨まれる日が来るかもしれない。
しかし 前に向かって 明日に向かって生きていくしかない。
みいが命を落としてしまうかもしれないと
必死になって向かってきた出来事は過去のものとなった。
みいが生きて 回復した今となっては
きれいさっぱり過去の出来事となった。

後に残った事実は
娘と孫が母子家庭になったということだけである。

「 別れなさい。 」と勧めた私
「 よその夫婦の問題に口出しするな 」ととがめた主人

私は
  
もしかしたらHAYATOから恨まれる日が来るかもしれない。
一抹の不安がよぎってくる。

またしても
弱い根性が現れてくる。

離婚をさせ
極度のストレスを取り去らせて
向かってきた娘の病気だったが
その事実が 跡形もなく消えてしまうと
そこには消すことのできない大きな境遇だけが残った。

私は
どのようにHAYATOに伝えていけばいいのだろう。




   くちなしの香りは
   HAYATOの日々を包み込む
父親ってだあれ?



先週
30年ほどの付き合いのある
保険屋さんのKAWA〇〇さんから
嬉しい提案があった。

「みいちゃん 元気になったねぇ よかった よかった。
 UE〇さん家族と一緒に
 みんなで焼肉しませんか ? 

 肉は僕が持ってきますよ 」


そして
6月8日 土曜日 午後6時30分
我が家が焼肉会場になった。

みいと同じ年で 同じ名前をもった一人娘を育てた
UE〇さん一家は
みいが赤ちゃんの頃から可愛がってくれ
何処に行くのもみいを連れて行ってくれたのだった。
そのUE〇さんご夫婦と同級生だったKAWA〇〇さんは
UE〇さんに声をかけ
UE〇さんは隣同志で暮らす一人娘さん家族と共に
二人のちびっこを連れてガヤガヤと我が家にやってきた。

近くに住む長女家族も加わっての
10年ぶりの集まりは
昔からのお付き合いなので
親戚寄りのように
もしかしたらそれ以上に賑わい楽しい時間を送った。

日が暮れ
お腹も満たされたころ
長女の子供のSOUTAの提案で
蛍狩りに出かけた。
5人のチビッコ達は暗い夜道を
とても楽しそうに3~4分歩いて
蛍を夢中で追いかけた。

蛍を捕まえて帰り
恒例の窓から逃がした後は
5人のチビッコ達は
家の中でかくれんぼやおもちゃで遊んだり
夜が更けるにつれますます盛り上がった。

みいと長女は
甲斐甲斐しく宴の世話役を果たした。
男性軍は愉快に酒がまわり
夜が更けても
腰を上げようとしなかった。
女たちは久々の再会で話に花を咲かせた。
チビッコ達がいなければ
夜通し話しこんでいただろう・・。

又 当たり前の楽しい暮らしが戻ってきた。


父親ってだあれ?



降っては止み
止んでは又しとしとと降り続く翌日の日曜日
家の外から
元気なHAYATOとみいのふざける声が聞こえてきた。


庭に出て
二人に声をかけた。

  「 びわ  盗んだらだめよ~~~。」
父親ってだあれ?

  ひょうきんな二人の姿があった。

 満開だった庭のミニバラ・飛鳥乙女はすっかり散り
 アジサイの花が開き始めた。

父親ってだあれ?


  雨の日曜日。
父親ってだあれ?

  2~3日前に頂いた梅の実が
  とっても良い香りを部屋中漂わせている。
  頂いた梅の実で
  梅酒 梅シロップを漬けることにした。

父親ってだあれ?


父親ってだあれ?

父親ってだあれ?



    トイレの一輪挿しは
    みいの手によって
    季節の花が絶えることはない。

父親ってだあれ?


    赤ちゃんの頃から可愛がってくれた
    おじちゃんやおばちゃん
    そして 友人と共に過ごした一夜は
    又 みいの回復を助長させた。

    私はこの時点ではっきりと感じた。

    みいは99.9%回復を果たした。

    後の0.1%は 
    ちょっとした言葉の詰まりだけである。
    これもゆっくりと完治するように思える。


 何かみいに
 おかしなところがあると感じられたとするならば
 これは本来のみいの性分であるだろうと
 思える。

 みいの病気は過去のものとなった。

 取り越し苦労かも知れないが
 HAYATOの成長において
 新たな不安が加わった。

 取り越し苦労・・・。








Posted by パールじゅんこ at 05:39│Comments(8)
この記事へのコメント
みぃさんの回復と、また新たな難問ですね。じゅんこさんひとりにしか聞かないHAYATOくんには、いろいろなことが断片的にわかっているんでしょうね。
じゅんこさんの選択は正しかったと思います。「とんちゃん」との別れがなかったらもっともっと悲しい別れがあったかもしれません。一緒に暮せなくても、HAYATOくんにはご両親がいます。
すべてのことを伝える日がきっとくると思います。じゅんこさんの選択は、親として正しかったと私は思います。
回復しているみぃさんと、疑問よりも成長の方が早いHAYATOくんと、前に向かっていきましょう!
Posted by 小町 at 2013年06月11日 13:57
ありがとう  小町さん
私はHAYATOに「とんちゃん」のことを
どのように伝え話していってやればいいのか思い悩んでいます。
HAYATOにとってはかけがえのない父親でしょう。
みいと仲良くできていれば、最高の婿でした。  縁がなかったと考えます。
過ぎたことはどんなにしても戻ってこないし、二つの道は通れない。
私は肝に命じています。「とんちゃん」の悪口だけはHAYATOに言わないで、事実は伝えていこうと。
いつの日か HAYATOが「とんちゃん」に会いに行く日が来るでしょう。きっと。
HAYATOの意思で会いに行くでしょう。
二人がいい関係で出会えますように、私は言葉を選んでHAYATOに事実を伝えることにします。
「とんちゃん」はすでに新しい家族で父親になっています。
昨年の9月には HAYATOには異母兄弟が生まれました。 
「とんちゃん」は再婚相手の息子と実の子供との二人の父親となって4人で生活を始めています。
きっと 幸せに暮らしていることでしょう。
HAYATOの父親への思慕は日増しに膨れ上がっていくことでしょう。
誰にも止めようがありません。
どんな未来に向かって私たちは進むのでしょうか。
私はどんな役目を担っているのでしょうか?
私はどんな役目を担ってきたのでしょうか?
不安がよぎります。 私はうまくHAYATOを導けるのか・・・
でも 怖いものはありません。
みいの命を見つめたあの時ほど怖いものはもうやってこないように思います。
Posted by パールじゅんこパールじゅんこ at 2013年06月12日 05:29
じゅんこさんの判断で、HAYATOくんの成長に合わせて話していけると良いと思います。「とんちゃん」はいつまでも父親ですからね。
例え病気や別れがなくても、いつもできることをして生きていると思います。今良かれと思ったやり方で…

うちの娘は初めてひとりで通院しました。薬の量のせいか、血液の数値も安定に向っています。そして、心の方も優等生だと…。
ともにがんばりましょう。
Posted by 小町 at 2013年06月12日 09:30
追伸。
恨まれることはないと思います。
幼いながらも、周りを感じていますから。
きっと、受け入れてくれるお子さんに育つと思います、HAYATOくんは。
Posted by 小町 at 2013年06月12日 09:34
追伸。
恨まれることはないと思います。
幼いながらも、周りを感じていますから。
きっと、受け入れてくれるお子さんに育つと思います、HAYATOくんは。
Posted by 小町 at 2013年06月12日 09:34
小町さん
私は なによりも
HAYATOの心を大切に過ごしてきました。
「 誰かに愛されている」「自分は愛されている」という思いを
HAYATOの心に充満させることが
何よりも先決でした。

お蔭でHAYATOはとてもたくさんの方々から可愛がられて育っています。
「昔はみんなよその人から可愛がられ育てられたものだ」と
HAYATOをかわいがってくださる方から言ってもらえます。
しかし 時折不安が胸をよぎります。

貴女の言われたように
「今良かれと思ったやり方で」道を切り開いていくしかないですね。
何時も自分に言い聞かせるように
二つの道は進めないから・・・。

娘さんの吉報は
非常にうれしい限りです。
大事に至る前に支えてあげることが出来たんですね。
よかった。
Posted by パールじゅんこパールじゅんこ at 2013年06月14日 00:38
HAYATOくんへの対応は悩むところでしょうね。でも、きっと思いは伝わっていると思います。時期がくれば話せるでしょう。「とんちゃん」への思いは辛いですが、私はじゅんこさんの考えは間違ってないと思います。時間はありますから、少しずつ心の整理をして準備ができるよう、祈っています。

うちの娘の場合は、体重が減り始め、過食が始まって5ヶ月で連れ戻しました。とにかく泣いても吐いても食べさせ、体重が戻るとそれまでなかった考える力が戻りました。「死にたい」が「治りたい」に変わりました。拒食の栄養不足は脳の栄養不足になるようです。
医師は「あなたの気持ちが異例の早さの回復をしている」と言います。

時々うつ状態になり泣いて電話をしてきますが、精神のバランスのために過食も嘔吐もうつも最後まで残ると覚悟しています。いつか、笑える日のために。
Posted by 小町 at 2013年06月14日 09:33
小町さん

貴女の娘さんもみいと同じ何ですね。
「生きていても仕方ない」「食べなければいいんだ!」その思いがみいの摂食障害の発端でした。

貴女のおっしゃるとうりです。
健康な肉体に 健康な魂が宿る!

身体さえ健康を保てているなら
心を支えることが出来るんですね。

時間はある・・・。
そうですよね
今 よかれと思ったことを実行しながら
進んでいきます。   
ありがとうございます。
Posted by パールじゅんこパールじゅんこ at 2013年06月15日 06:55
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 15人
プロフィール
パールじゅんこ
パールじゅんこ
えっちら おっちらと進む人生。
苦しいことも乗り越えたはず。
悲しいことも通り過ぎたはず。
やってくる明日は
絶対幸せで楽しいはずと
100%信じている私こと じゅんこです。


オーナーへメッセージ