
2013年11月12日
読書
色彩を持たない
多崎つくると
彼の巡礼の年
村上春樹
読みかけていた単行本を読み終えた。
思いもよらない誤解により
高校時代の無二の親友たちから
一方的に絶縁されてしまった苦しみを抱えて
大人になっていかなければならなかった彼の苦しさが
何だか理解できるように思えるのである。
「多崎つくる」が
自分だけが何だか仲間と違う・・・と思うのは
若い頃は彼だけではなく誰しも悩むことであるように思える。
精神面も肉体面も大人へと移行していく高校時代に
スポットを当てたこの小説は
誰しも経験してきたように思えるストーリーで構成されているが
ただ
自分の氏名に色彩の文字が含まれていない事で
自分だけが仲間と違うように思ってしまうという所に
焦点を当てていることによって
この小説が新鮮な物語になっているように感じとれるのである。

この物語の中で私は
一方的に4人の仲間から絶交されてしまった「多崎つくる」と共に
絶交の理由が解らず悩み
彼とともに 高校時代の同級生を想い
彼とともに 悶々とした日々を過ごし
彼とともに 人を恋慕した。
そして彼は心魅かれる一人の女性の後押しにより
絶縁された理由を明かしていこうとするのである。
そして再び物語の中で私は
彼とともに 大人になった元親友たちと名古屋で逢い
遥々フインランドまでへも旅をするのである。
その世界は
まるで自分の歩んできた青春時代のようで
私はのめりこんでしまった。
なのに・・・
あれ?
という感じで結末を迎えた。
青春時代に残してきた大きな疑問を解決して
心が解放された「多崎つくる」は
愛人がいるかもしれない・・・
いるかもしれない女性にプロポーズする事を決意する。
決意した… ところで小説は終わった。

なんだか
長く見はまってきたテレビ小説の最終回だけを
見逃したような思いにかられた。
果たして「 多崎つくる 」は
その女性とともに
新たに幸せな人生を開いていけるのだろうか?
高校を卒業し
無二の親友たちのいる名古屋を一人だけ離れ
東京の大学に進み
その直後4人から理由のわからないままに絶交を言い渡され
それから16年の歳月というものを
心の中に深い苦しみを抱え生きてきた彼は
孤独という心の闇からすっきりと抜け出せるのだろうか?
これから先
「多崎つくる」の人生を
私は想像してこの物語をさらに
進めていかなければならなくなった。
何だか面倒くさくなった。
はっきりと白か 黒か
結末まで決めてくれたらどんなにか
すっきりしただろうに。
う~~ん
何だか 文句を言いたくなった。
村上春樹に。

私って 勝手!!
ああ なんだか面倒くさい・・・
一冊の小説に私は仕事の合間に悩まされる。
ハッピーエンド?
愛人がいるかもしれないと思ったのは単なる彼の誤解で
彼女を一生の伴侶としてこの先絵にかいたような
平凡で幸せな人生が待ち受けているのだろうか?
それとも
彼女にはもともと結婚相手として彼を見ていなかった?
「多崎つくる」という青年の人生を
これから先も孤独なものにしてしまう?
私は
なぜだか
彼の人生は孤独な中を進んでいくように思われてならない。
私は 意地悪なのかもしれない・・・
きっと
暖かさにかけているんだ。
もし私が心優しかったら
きっと彼女は彼のプロポーズを受けて
平凡だが安定した生活が始まり
「多崎つくる」の人生をバラ色に置き換えようとするだろう。
いろんな勝手な思いがぐるぐる回転する。
頭の中を。
もう
この小説とは おさらばだ。
立冬も過ぎさり
日本全国冷え始めた今日。(昨日?)
私は再び書店で一冊の文庫本を手にした。

多崎つくると
彼の巡礼の年
村上春樹
読みかけていた単行本を読み終えた。
思いもよらない誤解により
高校時代の無二の親友たちから
一方的に絶縁されてしまった苦しみを抱えて
大人になっていかなければならなかった彼の苦しさが
何だか理解できるように思えるのである。
「多崎つくる」が
自分だけが何だか仲間と違う・・・と思うのは
若い頃は彼だけではなく誰しも悩むことであるように思える。
精神面も肉体面も大人へと移行していく高校時代に
スポットを当てたこの小説は
誰しも経験してきたように思えるストーリーで構成されているが
ただ
自分の氏名に色彩の文字が含まれていない事で
自分だけが仲間と違うように思ってしまうという所に
焦点を当てていることによって
この小説が新鮮な物語になっているように感じとれるのである。

この物語の中で私は
一方的に4人の仲間から絶交されてしまった「多崎つくる」と共に
絶交の理由が解らず悩み
彼とともに 高校時代の同級生を想い
彼とともに 悶々とした日々を過ごし
彼とともに 人を恋慕した。
そして彼は心魅かれる一人の女性の後押しにより
絶縁された理由を明かしていこうとするのである。
そして再び物語の中で私は
彼とともに 大人になった元親友たちと名古屋で逢い
遥々フインランドまでへも旅をするのである。
その世界は
まるで自分の歩んできた青春時代のようで
私はのめりこんでしまった。
なのに・・・
あれ?
という感じで結末を迎えた。
青春時代に残してきた大きな疑問を解決して
心が解放された「多崎つくる」は
愛人がいるかもしれない・・・
いるかもしれない女性にプロポーズする事を決意する。
決意した… ところで小説は終わった。

なんだか
長く見はまってきたテレビ小説の最終回だけを
見逃したような思いにかられた。
果たして「 多崎つくる 」は
その女性とともに
新たに幸せな人生を開いていけるのだろうか?
高校を卒業し
無二の親友たちのいる名古屋を一人だけ離れ
東京の大学に進み
その直後4人から理由のわからないままに絶交を言い渡され
それから16年の歳月というものを
心の中に深い苦しみを抱え生きてきた彼は
孤独という心の闇からすっきりと抜け出せるのだろうか?
これから先
「多崎つくる」の人生を
私は想像してこの物語をさらに
進めていかなければならなくなった。
何だか面倒くさくなった。
はっきりと白か 黒か
結末まで決めてくれたらどんなにか
すっきりしただろうに。
う~~ん
何だか 文句を言いたくなった。
村上春樹に。

私って 勝手!!
ああ なんだか面倒くさい・・・

一冊の小説に私は仕事の合間に悩まされる。
ハッピーエンド?
愛人がいるかもしれないと思ったのは単なる彼の誤解で
彼女を一生の伴侶としてこの先絵にかいたような
平凡で幸せな人生が待ち受けているのだろうか?
それとも
彼女にはもともと結婚相手として彼を見ていなかった?
「多崎つくる」という青年の人生を
これから先も孤独なものにしてしまう?
私は
なぜだか
彼の人生は孤独な中を進んでいくように思われてならない。
私は 意地悪なのかもしれない・・・
きっと
暖かさにかけているんだ。
もし私が心優しかったら
きっと彼女は彼のプロポーズを受けて
平凡だが安定した生活が始まり
「多崎つくる」の人生をバラ色に置き換えようとするだろう。
いろんな勝手な思いがぐるぐる回転する。
頭の中を。
もう
この小説とは おさらばだ。
立冬も過ぎさり
日本全国冷え始めた今日。(昨日?)
私は再び書店で一冊の文庫本を手にした。

Posted by パールじゅんこ at 00:37│Comments(0)