
2014年04月16日
胃内視鏡検査
怖い。
怖い。
怖いよぉ~~~。
逃げ出したい気持ちで私はベットに横たわった。
「胃に多発性ポリーブが有ります。
精密検査を受けてください。」
人間ドックでの検査結果が届いたのは
1月中旬だった。
ず~~と以前に胃カメラをのんだ経験のある私には
あれほど苦しい検査はなかった。
お産より苦しかった
絶対嫌だったが
井戸端会議で近所のご主人や 奥様から
「今は 楽よ。」
「管が細くなっているから すーと入るよ。」と
言い聞かされ
だまされたと思って精密検査の決心を固めた。
3月の終わりに
私は一大決心をして検査の予約をした。

昨夜から絶食している私はぐーぐーとなるお腹をさすりながら
検査室のベットに腰を掛けた。
胃の動きを止める注射を打たれた後
ゼリー状の薬を口に含まされた。
「 お薬を口の中に溜めていてください。
喉を麻痺させるお薬です。
5分経ったら 吐き出します。 」
おちょこ一杯くらいの量のゼリー状の薬を
口の奥に流し込み
呑み込みたいのを必死で我慢して
壁の時計をにらんだ。
こういう時の時間の長いこと・・・。
いよいよ
胃カメラを飲む時がやってきた。
ベットで横向きになった私は
逃げ出したいほど 往生際が悪かった。
マウスピースを口の中に挿入された私は
もはや
まな板の上のコイ・・ 状態だった。
スポーツ選手のような若い主治医が
ベットの横に立って
小指ほどの黒いスコープを私の口元に近づけてきた。
私は 近所の奥様にだまされたことに感づいた。
今は 管が細くなっているよ・・・・ 嘘だった。
太いよ! しかも黒光している!
主治医は
横向きの私の口に平行になるように
スコープを両手で長く伸ばして
両手を巧みに操って口の中に入れ込んだ。
無理矢理に おしこまれた。
私は 数回オエっと 吐き出しそうになった。
「 力を抜いて 遠くを見ていてください。」
と看護師の手が背中に触れた。
遠くを見ろと言われても
3m先は病室の壁で
訳のわからない機械が置かれているだけである。
せめて
綺麗な風景の額縁でも飾っておいてくれればいいものを・・
なんだか
苦しくて 泣き出したかった。
おえっと 吐き出しそうになっても
主治医は容赦なく私の喉にスコープを挿入した。
両手を60~70cm位広げてスコープを握り
先のカメラの向きを回すように
スコープをねじらせた。
私はマウスピースを強くかんで
3m先をにらんだ。
先端が体の中に入り込んでいく不愉快さに
腹が立ち始めた。
くそ~~~
負けるもんか!
誰でも受けている検査なんだ!
と 自分自身を励ました。
でも
泣き出したかった。
主治医は巧みにスコープを操って
食道 胃 十二指腸へとスコープを入れて行った。
そして
3m先を眺めて苦しんでいた私は
ふと
頭の上にモニタがあることに気がついた。
マウスピースをかみしめたまま少し上をみると
胃の中が鮮明に映し出されている画面を
見ることが出来た。
私は苦しいのも忘れて
モニタを見つめた。
へぇ~~~
身体の中って 綺麗なんだぁ と
初めて見る体内に見とれた。
すると
綺麗な肌色の つるつるとした胃の中に
小さなぷつぷつが
いっぱい いっぱい 出来ていた。
多発性ポリーブとは このことだったんだ。
一個 二個 三個 四個
う~~~ん
十個以上あるぶつぶつ・・
胃内視鏡検査は10数分で終了した。
スコープの入っていた不快感は
数時間消えなかった。
検査結果は
沢山あるが心配のないポリーブ だった。
ほっと胸をなで下ろし
売店で 好みのパンを買って 病院を出た。

神さま
まだまだ 健康でいさせてください。
私は
まだまだ 楽しみたいことが一杯あります。

花の命はみじかくて
くるしきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり
林扶美子 小説「浮雲」 より
怖い。
怖いよぉ~~~。
逃げ出したい気持ちで私はベットに横たわった。

「胃に多発性ポリーブが有ります。
精密検査を受けてください。」
人間ドックでの検査結果が届いたのは
1月中旬だった。
ず~~と以前に胃カメラをのんだ経験のある私には
あれほど苦しい検査はなかった。
お産より苦しかった

絶対嫌だったが
井戸端会議で近所のご主人や 奥様から
「今は 楽よ。」
「管が細くなっているから すーと入るよ。」と
言い聞かされ
だまされたと思って精密検査の決心を固めた。
3月の終わりに
私は一大決心をして検査の予約をした。

昨夜から絶食している私はぐーぐーとなるお腹をさすりながら
検査室のベットに腰を掛けた。
胃の動きを止める注射を打たれた後
ゼリー状の薬を口に含まされた。
「 お薬を口の中に溜めていてください。
喉を麻痺させるお薬です。
5分経ったら 吐き出します。 」
おちょこ一杯くらいの量のゼリー状の薬を
口の奥に流し込み
呑み込みたいのを必死で我慢して
壁の時計をにらんだ。
こういう時の時間の長いこと・・・。
いよいよ
胃カメラを飲む時がやってきた。
ベットで横向きになった私は
逃げ出したいほど 往生際が悪かった。
マウスピースを口の中に挿入された私は
もはや
まな板の上のコイ・・ 状態だった。
スポーツ選手のような若い主治医が
ベットの横に立って
小指ほどの黒いスコープを私の口元に近づけてきた。
私は 近所の奥様にだまされたことに感づいた。
今は 管が細くなっているよ・・・・ 嘘だった。
太いよ! しかも黒光している!
主治医は
横向きの私の口に平行になるように
スコープを両手で長く伸ばして
両手を巧みに操って口の中に入れ込んだ。
無理矢理に おしこまれた。
私は 数回オエっと 吐き出しそうになった。
「 力を抜いて 遠くを見ていてください。」
と看護師の手が背中に触れた。
遠くを見ろと言われても
3m先は病室の壁で
訳のわからない機械が置かれているだけである。
せめて
綺麗な風景の額縁でも飾っておいてくれればいいものを・・
なんだか
苦しくて 泣き出したかった。
おえっと 吐き出しそうになっても
主治医は容赦なく私の喉にスコープを挿入した。
両手を60~70cm位広げてスコープを握り
先のカメラの向きを回すように
スコープをねじらせた。
私はマウスピースを強くかんで
3m先をにらんだ。
先端が体の中に入り込んでいく不愉快さに
腹が立ち始めた。
くそ~~~
負けるもんか!
誰でも受けている検査なんだ!
と 自分自身を励ました。
でも
泣き出したかった。
主治医は巧みにスコープを操って
食道 胃 十二指腸へとスコープを入れて行った。
そして
3m先を眺めて苦しんでいた私は
ふと
頭の上にモニタがあることに気がついた。
マウスピースをかみしめたまま少し上をみると
胃の中が鮮明に映し出されている画面を
見ることが出来た。
私は苦しいのも忘れて
モニタを見つめた。
へぇ~~~
身体の中って 綺麗なんだぁ と
初めて見る体内に見とれた。
すると
綺麗な肌色の つるつるとした胃の中に
小さなぷつぷつが
いっぱい いっぱい 出来ていた。
多発性ポリーブとは このことだったんだ。
一個 二個 三個 四個
う~~~ん
十個以上あるぶつぶつ・・
胃内視鏡検査は10数分で終了した。
スコープの入っていた不快感は
数時間消えなかった。
検査結果は
沢山あるが心配のないポリーブ だった。
ほっと胸をなで下ろし
売店で 好みのパンを買って 病院を出た。

神さま
まだまだ 健康でいさせてください。
私は
まだまだ 楽しみたいことが一杯あります。

花の命はみじかくて
くるしきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり
林扶美子 小説「浮雲」 より
Posted by パールじゅんこ at 00:29│Comments(0)