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2015年03月12日

山あり 谷あり ・・・人生。

定年を迎える主人は
綺麗な花束を抱いて
早めに開かれた送別会から帰ってきた。

玄関はユリやバラの高貴な香りで包まれ
静かで平凡な日々が明け暮れていた。
山あり 谷あり ・・・人生。


山あり 谷あり ・・・人生。



そんなある朝
徳島に住む70歳を超えた長兄から電話が入った。

「〇〇男が 脳内出血で倒れた。」と
次兄が病に伏したことを知らされた。

次兄の末娘(姪っ子)の結婚式の
3週間前のことだった。

遠く離れて住む兄たち家族との再会を
楽しみにしていた結婚式直前の出来事だった。

穏やかな義姉は
病気一つしなかった夫(私の兄)の病気に
愕然とした。
末娘の結婚式のことに構っておれない出来事に
遭遇してしまったのである。

大切に育てた末娘を嫁がせる間際の
幸せに浸っていた日に
兄家族を不意におそった出来事だった。


63歳の兄は
一刻も油断を期しない重体の日々が数日間続いた。

私は
見舞いに飛んで帰りたい衝動に駆られた。
しかし
様々な事情で
遠くに住む私は身軽に動く事が出来なかった。

一日 一日と結婚式が近づく中
兄は意識を取り戻した。
言語障害、半身不随を伴ったままで。


末娘の結婚式を目の前に義姉は
こんな時に・・・・と 涙した。
式の日まで2週間を切った。
姪っ子たちは予定通り結婚式を挙げることを決心した。

一日 一日
結婚式が近づくにつれ
倒れた兄の命に別状がないことが判明し始め
状態が落ち着いてきた。


式は2月のある土曜日だった。
私達夫婦は
長崎空港から伊丹空港へと第一便の飛行機で
若い頃暮らした 大阪へと向かった。

モノレール、地下鉄を乗り継いで
式場のある鶴見緑地に到着した。
暖かい陽ざしに包まれ
ジャンバーもいらないほどののどかな街を
駅から式場に向かって10分ほど歩いた。

山あり 谷あり ・・・人生。

山あり 谷あり ・・・人生。



姪っ子は
  父の出席できない結婚式を挙げた。
父親の代わりは
  姪の2歳年上の私の兄にそっくりの甥が務めた。

山あり 谷あり ・・・人生。

山あり 谷あり ・・・人生。

山あり 谷あり ・・・人生。

   花嫁衣裳を着た徳島育ちの姪っ子は 
   大阪育ちの羽織袴の婿と
   愉快な友達に囲まれて
   会場内を阿波踊りで練り歩いた。
山あり 谷あり ・・・人生。

  仕事・仕事・仕事に明け暮れた兄の下で
  姪っ子は天真爛漫に育ち   
  兄の家庭から巣立って行った。
山あり 谷あり ・・・人生。


山あり 谷あり ・・・人生。   山あり 谷あり ・・・人生。


  二度と会えないかもしれない・・と
  涙した日から 間もなく二ケ月。
  リハビリ専門の病院に転院した兄は
  今 リハビリに励んでいる。


孫くんが学校を休まなくていいように
退職間際の主人の仕事に差し支えないように
孫くんの春休みの土曜日と日曜日で
見舞いを兼ねた里帰りの計画を立てた。

無口な兄の笑顔を思い浮かべ乍ら・・・。


山あり 谷あり ・・・人生。






  
  




 




Posted by パールじゅんこ at 20:51│Comments(0)
 
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えっちら おっちらと進む人生。
苦しいことも乗り越えたはず。
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100%信じている私こと じゅんこです。


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