浮雲

20年過ごした勤務先の事務所・工場・すべての建物を
横の土地に移転させてから半年

明けても暮れても
引っ越し作業に追われてきた日々。

鹿町町口ノ里　藤園の野焼きが行われての2月中旬ののことだった。




冬に別れを告げ
自然界では春の息吹が勢いを増していった。




3月

我が家の周りを流れる　不老の下川では
クレソンが育ち・・


クレソンの周りには大量のカワニナが生息していた。


いたるところで　つくしの背比べが始まり・・



草いちごが清楚な花を咲かせた。



4月
優しい雨に促されて緑が溢れ・・・


　　　　　　　　お日様の匂いが一面に漂った。



5月
風は渡り　日々心地良さを増していった。



端午の節句も終わり
庭の飛鳥乙女が満開になった。



庭のミニバラ「飛鳥乙女」は
毎年蛍出現のバロメーターを務める。
自然界は実に仲良く手を結んでいることが理解できるのである。

　　「バラの花が咲き始めたね。　蛍が飛び始めるね。
　　　満開になったよ。　いっぱい飛んでいるはず。　　　
　　　蛍狩りに行こう！」

私は昔から　
　　娘たちに
　　孫に
その言葉を聞かせてきた。


入浴前のひととき、家の周りで蛍狩りを楽しむのが
毎年の我が家恒例の密かに自慢のお楽しみである。






　頭に・・
　　　　　肩に・・
　　　　　　　　　背中に・・
　　　　　　　　　　　　道路に・・・

　　今年の蛍の乱舞は特別見事だった。


6月
　緑は深まり　雨に打たれ力強さを増した。


白く可憐な花は　美味しい実を結んだ。


　　北九十九島を見下ろす高台では田植えが終わった。





　私は　息つく暇もないほど　働いている。

　束の間の
　家族との憩いを楽しみながら・・・