
2016年09月13日
椎葉村で アユ釣りに挑戦
ぶら~~~と出かけよう! とのボスの提案で
長崎県西端の小さな町を出発して二日目を迎えた。
九州中央山地国定公園である五木村を通り南下し
熊本県南部の人吉温泉を折り返し地点に選び
再び九州中央山地国定公園の椎葉村へと北上した。
夜に帰りつけばいいので
急ぐことは無い自由な一日である。
一泊二日の行き当たりばったりの
自由気ままな旅は
心がす~~と軽くなったように思えた。
お昼少し前に椎葉村役場に到着した。
クーラーの中にはすでに4匹のヤマメが入っている。
椎葉村役場裏の駐車場に車を止めると
商店街にパン屋さんやスーパーなど様々な店が並び
食堂から美味しい匂いが漂ってきていた。
急にお腹が空いてきたが
すでにクーラーの中に
冷たいお茶や好物のミニトマト
いなり寿司や巻き寿司が入っている。
お昼までに椎葉村にたどり着かなかった時のことを考えて
人吉温泉で
パンやおにぎりなどもたっぷり買い込んでいたから
買い物をする必要がなかった。
駐車場横の床屋さんで
「 遊漁券あります。」という旗が風に揺れていた。
迷わずにドアを押した。
何も釣り道具を持たないことを告げると
少し下ったところにある酒屋さんに行くように勧められた。
紹介された酒屋さんで
竿や針やエサを買い約2000円支払った。
( 後日 教えられのである。
イクラでアユは釣れないよ。・・・と
無知程 怖いもの知らず! )
酒屋のご主人から
釣り方と 釣り場を教えてもらって
椎葉小学校の前の河原に降りた。
旅行中の小学生が遊ぶということで
一日2000円の遊漁券は大目に見てもらった。
四国徳島県 海部川の優しい流れとは異なり
岩ばかりの荒々しい椎葉村の川で
HAYATOは初めての川釣りに挑戦した。
酒屋さんのご主人から教えてもらったとおりに
川上から川下へと竿を動かした。
日陰で釣るのがコツ・・と言われたが
残念ながら 日陰は無かった。
旅先の美しい雄大な大自然に抱かれて
お弁当を食べながら
平和な時間がゆっくりと流れていった。
私たちに
交わす言葉は必要なかった。
立ち止まることなく成長を続けるHAYATOを
ただ静かに見守った。
この小さな男の子の存在が
私たち家族や ボスの心の中に
どれだけの潤いを与えているのか
計り知れなかった。
愛ということの素晴らしさを思い
情というものの深い尊さを感じ取った。
日常から解き放された心は
深い森に囲まれた山村の空気と溶け合い
流れていく雲と一緒に
大空を自由に飛び回っているようで
心地良かった。
木々を揺すって吹き渡る風・・
止まることなく流れ続ける清流・・
さんさんと降り注ぐ爽やかな陽射し・・
渓谷に響く鳥の声・・
青い空をキャンパスに躍動を続ける真っ白の雲・・
目に映るすべてのものが一体となったオーケストラは
快い音楽を心の中に送り届けてくれた。
この架空のオーケストラが奏でる音楽に
曲名を付けるとすれば・・・
「 やすらぎ 」
時間はゆっくりと
そして アッという間に流れていった。
たくさん感じたアタリの中で
3匹だけヒットし
目の前で大きな魚をばらし、2匹ゲット
2時間30分で 2匹ゲット
午後3時
夢中で竿の先を見つめるHAYATOに
納竿の時間が来た事を告げるのは
心苦しかった。
私たちは椎葉村から5匹の魚を
連れ去ったのである。
アユ…
と信じて疑わなかったこの魚は
ハヤの仲間でウグイという魚だと教えられたのは
すでにアユと思い込み食べてしまった後のことだった。
椎葉村から持ち帰った秋の味覚を味わい
一泊二日の旅にピリオドをうった。
「 その魚はハヤの仲間でウグイだよ。」
と 教えられたのは
アユだと信じて食べた数日後のことだった。
「 小骨が多かっただろう! 」との補足があったが
どんなに思いだしてみても
白身で川魚独特の臭みもなく
小骨など無く 非常に美味しかった。
え~~~い!
無知だったんだから
この際 アユだと 思い込んでおこう
長かったが あっという間に過ぎたHAYATOの夏休み。
私の職場で
今年もHAYATOはひと夏分大きく育った。
早朝から 遅くまで明けても暮れても仕事ばかりの
夏は
四国徳島へ兄の初盆参りの里帰りと
職場のボスの配慮で
気ままな一泊二日の旅を思い出に加え
終わった。